翻訳家という職業は間もなく存在しなくなるかもしれない
みなさまこんばんは。
千葉県がまた大きな災害に遭ってしまいました。
被害に遭われた方々に心よりお見舞いを申し上げます。
しかし、だからと言って、千葉が危険な地域であるとか、この異常気象は地球温暖化のせいだとか、そんなことはありませんので、ご安心ください。
では今日は早速本題へ。
最近世の中では、「AIに取って代わられる職業は・・」なんていう話題が増えている。
正直、僕はこの話題は好きではない。
ネットが人間の交流を改革している、という話題などと似ている。
本質を語ることが少なく、興味本位が先行するからだ。
ところが、そうも言っていられない事態に最近遭遇した。
僕は仕事上、日本語を英語にすることが多い。その目的や内容は様々だ。
先日、ある日本の特許を英語に訳す必要があった。
僕は比較的その手の仕事に自信を持っているのだが、難しい内容のものはやや時間がかかる。
その特許の英訳もそれなりに時間がかかることが予想された。
すると、それを見ていた後輩の一人が僕に言うのだ。
「STさん、Google翻訳(無料)なんか使ってみたらどうですか? AIを採り入れたことで質がすごく上がっていますよ。一応それで先方に出してみて、先方がもし不明点があれば答えるというのはどうでしょう? 時間もめちゃめちゃ短縮できますし。」
それを聞いて僕は「そんな訳ないじゃん」と咄嗟に思った。
何年か前にサービスが終了したYahooの機械翻訳のひどさを思い出したからだ。
あれは本当にひどかった。
英語を覚えたての中学生か高校生が、一語一語、和英辞典を引きながら無理やり作文したみたいな文章だったからだ。
要するに前後関係を全く読み取れない、幼稚もいいところの英語だった。
でも、後輩があまりに勧めるので、騙されたと思ってやってみた。
そしたら、そしたら。
何と、めちゃめちゃめちゃ、すごい出来だったのだ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
これはいくら強調しても足りない。
地球上のあらゆる形容詞を持ってきても足りないくらいの素晴らしい出来。
はっきり言って、点数で言えば90点。
前後関係の解読も85点。
特許とかの高度な文章も、ほぼ完ぺきな英語となった。それを専らとする人に対しても十分に通じる。
単語の誤訳はほとんどなし。しかもほとんど適訳。
その関係の翻訳家の専門の人よりは多少落ちる程度であり、ふつうの翻訳がうまい人よりは確実に上手だ。
はっきり言って、全く使える。
ただし、問題点がない訳ではなかった。
でもそれは簡単に修正ができる程度。
仮にそのまま出したとしても、後輩の言う通り、不明点だけ質問を受けることでも全然問題がないだろう。
これが翻訳におけるAIというものか!
こりゃ仕方ないわい。
このGoogle翻訳が登場する前から既に翻訳業は汲々としていた。
仕事上で英語翻訳を時々やってもらう翻訳業者さんがいる。
全て気鋭の日本人スタッフであり、英訳の質は極めて高い。
でも、その女性社長さんがよく言うのは、日本では既に価格破壊が進んでしまって、東南アジアや中国の日本語→英語翻訳業者に太刀打ちできないそうだ。
そこへ来て無料のGoogle翻訳が登場したのだから、苦しさに拍車がかかってしまっているだろう。
特許に携わる人しかご存知ない話題で恐縮だが、外国メーカーが日本に出願した特許の明細書の日本語ほどひどいものも珍しい。
出願代行を請け負った日本の特許事務所がもっとちゃんと日本語への翻訳を、なぜ頑張らないのか、不思議に思っていた。
すると最近、その手の事情通の人が言うには、特許事務所はまず機械翻訳で日本語化したものをそのまま特許明細書として出してしまうそうだ。
そして特許庁からもし拒絶理由通知(何らかの補正をしないと特許を与えませんよ、という通知)が来たら、そこで初めてちゃんとした訳(問題箇所のみ)に補正し、内容も補正するそうだ。
だから、あんな恥さらしの明細書の日本語も、ひたすらコストダウンと時間短縮のため。
でも、Google翻訳が登場したのだから、あのひどい日本語もこれからはお目にかからなくなるだろう。
翻訳業の方々にとっては誠に厳しい時代になった。
ではどうするのか。
僕は言いたい、人間よAIに負けるな。
AIにできないことがあるはずだ。
それを提供できる翻訳家になれ!
ということは、それができる人間にとっては、むしろビジネスチャンスだ。
千葉県がまた大きな災害に遭ってしまいました。
被害に遭われた方々に心よりお見舞いを申し上げます。
しかし、だからと言って、千葉が危険な地域であるとか、この異常気象は地球温暖化のせいだとか、そんなことはありませんので、ご安心ください。
では今日は早速本題へ。
最近世の中では、「AIに取って代わられる職業は・・」なんていう話題が増えている。
正直、僕はこの話題は好きではない。
ネットが人間の交流を改革している、という話題などと似ている。
本質を語ることが少なく、興味本位が先行するからだ。
ところが、そうも言っていられない事態に最近遭遇した。
僕は仕事上、日本語を英語にすることが多い。その目的や内容は様々だ。
先日、ある日本の特許を英語に訳す必要があった。
僕は比較的その手の仕事に自信を持っているのだが、難しい内容のものはやや時間がかかる。
その特許の英訳もそれなりに時間がかかることが予想された。
すると、それを見ていた後輩の一人が僕に言うのだ。
「STさん、Google翻訳(無料)なんか使ってみたらどうですか? AIを採り入れたことで質がすごく上がっていますよ。一応それで先方に出してみて、先方がもし不明点があれば答えるというのはどうでしょう? 時間もめちゃめちゃ短縮できますし。」
それを聞いて僕は「そんな訳ないじゃん」と咄嗟に思った。
何年か前にサービスが終了したYahooの機械翻訳のひどさを思い出したからだ。
あれは本当にひどかった。
英語を覚えたての中学生か高校生が、一語一語、和英辞典を引きながら無理やり作文したみたいな文章だったからだ。
要するに前後関係を全く読み取れない、幼稚もいいところの英語だった。
でも、後輩があまりに勧めるので、騙されたと思ってやってみた。
そしたら、そしたら。
何と、めちゃめちゃめちゃ、すごい出来だったのだ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
これはいくら強調しても足りない。
地球上のあらゆる形容詞を持ってきても足りないくらいの素晴らしい出来。
はっきり言って、点数で言えば90点。
前後関係の解読も85点。
特許とかの高度な文章も、ほぼ完ぺきな英語となった。それを専らとする人に対しても十分に通じる。
単語の誤訳はほとんどなし。しかもほとんど適訳。
その関係の翻訳家の専門の人よりは多少落ちる程度であり、ふつうの翻訳がうまい人よりは確実に上手だ。
はっきり言って、全く使える。
ただし、問題点がない訳ではなかった。
でもそれは簡単に修正ができる程度。
仮にそのまま出したとしても、後輩の言う通り、不明点だけ質問を受けることでも全然問題がないだろう。
これが翻訳におけるAIというものか!
こりゃ仕方ないわい。
このGoogle翻訳が登場する前から既に翻訳業は汲々としていた。
仕事上で英語翻訳を時々やってもらう翻訳業者さんがいる。
全て気鋭の日本人スタッフであり、英訳の質は極めて高い。
でも、その女性社長さんがよく言うのは、日本では既に価格破壊が進んでしまって、東南アジアや中国の日本語→英語翻訳業者に太刀打ちできないそうだ。
そこへ来て無料のGoogle翻訳が登場したのだから、苦しさに拍車がかかってしまっているだろう。
特許に携わる人しかご存知ない話題で恐縮だが、外国メーカーが日本に出願した特許の明細書の日本語ほどひどいものも珍しい。
出願代行を請け負った日本の特許事務所がもっとちゃんと日本語への翻訳を、なぜ頑張らないのか、不思議に思っていた。
すると最近、その手の事情通の人が言うには、特許事務所はまず機械翻訳で日本語化したものをそのまま特許明細書として出してしまうそうだ。
そして特許庁からもし拒絶理由通知(何らかの補正をしないと特許を与えませんよ、という通知)が来たら、そこで初めてちゃんとした訳(問題箇所のみ)に補正し、内容も補正するそうだ。
だから、あんな恥さらしの明細書の日本語も、ひたすらコストダウンと時間短縮のため。
でも、Google翻訳が登場したのだから、あのひどい日本語もこれからはお目にかからなくなるだろう。
翻訳業の方々にとっては誠に厳しい時代になった。
ではどうするのか。
僕は言いたい、人間よAIに負けるな。
AIにできないことがあるはずだ。
それを提供できる翻訳家になれ!
ということは、それができる人間にとっては、むしろビジネスチャンスだ。
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