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リーダーシップとフォロワーシップ

最近テレビで菅さんや岡田さんのお顔を見ていると並々ならぬご苦労とストレスが感じられ、大変お気の毒である。
野党の頃は生き生き溌剌としていたが、責任ある立場になるとこうも変わってしまう。

日本の政治は永らく"how to"(いわゆる陳情政治)でやってきた。
安定していた時期はそれでよかったが、こうも激変する世の中では、政治の仕組み、経済の仕組み、税金の仕組み、産業の仕組み、年金の仕組み、そういうことの専門家の解説や意見を聞かないと難しいと思う。
いくら責任ある立場だからといって、ご自分たちだけで考えず、「参謀」を置けばよいのである。
これまではいろんな背景があってこうなったのだから、それを恥ずことはない。時代の要請が起これば、それに対応すればよいのである。

アメリカ発の実力主義、独創性、リーダーシップといった事柄を、日本人はその真意をあまり理解しないまま妄信的に取り入れてきたと思う。
たいていの日本人は「これではとてもいけない」と、不安にかられ、何をどこまでどのようにやればわからぬままにもがき苦しんでいる方々が多いと思う。かつての私もそうだった。

だいたいアメリカ人は、ごく一部の人を除いてそんな無理なことはやっていない。
ましてや「無から有を生み出すような独創性」とか「混沌とした事態を自分の力量だけで解決、導こう」なんていう孤高のリーダーシップなんていうのもない。
独創性は、人のマネをしまくっているうちに自然についてくるものだし、リーダーシップは「フォロワーシップ」(リーダーシップを受ける側の人の考えや行動のあり方)と対になっているもので、双方の協力あって初めて実現する。
アメリカ人はそうしたことをよく理解しているので、不必要なストレスは溜めないのである。
ただ、アメリカやヨーロッパの場合、合理性を重んじ、その組織のルールを徹底させる。予めやることをよく打ち合わせ合理的に決めてから取り掛かる。
そうした土壌の中で、自分の能力以上に頑張りたい人はそうすればよいし、そうでない人はそこそこ頑張ればよいわけである。

日本においては、歴史的に開拓的な考えはあまりないことから、欧米式の合理的ルールはあまりなじめないと思う。
やはり、和を重んじ、阿吽の呼吸でやるのが日本人らしい。
欧米と共通なのは、独創性やリーダーシップの基本的考え方、そして組織においてはなるべく骨太の「ベクトル」がある方がよい、ということだろう。

なるべくしっかりした国策があった方がよい。
しかし、それがなくとも、個人レベルでも考え方をしっかり持っていれば、必要以上に苦しむこともなく、そしてやりがいのある生活を送れると思う。
ビートルズを例に学んでみよう。

最近、ベストヒットUSAやジョン・レノンの特番を見る機会が多く、ビートルズの初期の話をいろいろ学んだ。
ビートルズは、思ったよりも随分いろんな人が周囲に絡んでいて、どの人も成功のためにひとかたならぬ立役者だったのである。
例えば、ジョージ・マーティン(プロデューサー)、レコード会社のスタッフ、マネジャー、美術学校の同輩、教会の職員、スチュ・サトクリフの恋人の女性...などなど。
初期に限らず、中期も後期も、ファンを含めいろんな人が関与して成功に寄与した。
ビートルズの大成功の中でメンバー本人たちの寄与ももちろん卓越しているが、その寄与率はせいぜい10%程度ではないだろうか。
メンバーたちはごく普通の人間たちであり、ほんの少しの能力の優れた人間である。
自分たち自ら「無から有」を作り出した部分はあまり多くないだろう。

これら全体を「ビートルズ」と考えた場合、仮にメンバー本人たちが「リーダー」としたら、偉大な「フォロワー」で成り立っている。
そして、本当は誰が(何が)リーダーだかよくわからない。
別にリーダーを特定しなくてもよいと思う。
ビートルズ「4人の中でリーダーを特定できないのと同じように、「ビートルズ現象」全体の中のリーダーは不明である。
何もがリーダーでありかつフォロワーである。

それは夫婦の間でも一緒である。
夫がリーダーシップを発揮しているつもりでいても、実際は妻がリーダーを取っていると考えることもできる。

ただ、誤解していただきたくないのは、リーダーがいないくてもよい、というのではない。
チリの鉱山の落盤事故では有能なリーダーがいた。
ここでいうリーダーとはマネジメントのリーダーである。そして有能なフォロワーたちがいた。

要は、リーダーとは定義の仕方で決まるのである。
「ビートルズ現象」においてマネジメントをリーダーと定義するなら、リーダーはブライアン・エプスタインである(後期ではビートルズ自身)。
ビートルズにおいては、いろんなリーダーの定義があり、それぞれの定義に優秀なフォロワーがいる。
最後に一言でまとめれば、ビートルズの大成功は、多面的なリーダーシップとフォロワーシップのコンビネーションによるものと言えるだろう。
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酒と冒険と音楽をこの上なく愛し波乱万丈の人生を送るB型です。
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