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「ありがとうございます」と「ありがとうございました」の違い

みなさまこんばんは。
申し遅れましたが、明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

青学大すごかったですね。堂々たる2連覇です。
新しい時代の到来ですね。

さて今日は言葉について少し語ってみます。
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(『だ、である』調で失礼します。)

年代による言葉の違いとか時代の移り変わりによる言葉の変遷は、僕の関心の一つである。
僕(58歳)は若い人はどんな言葉を話しているかについて、わりと理解している(つもりである)と思っている。
変っていく言葉に対し、それが合理的であるなら柔軟に受け入れ、変えない方がよい言葉だと思ったなら使い続けたい、というのが僕のスタンスである。

僕は若い社員の人たちに勉強会と称しいろんなことを説明する機会を持っている。
少し前に、ある研究領域の発展の歴史を説明したことがあった。
その領域は特に戦後に我が国で多いに発展したので、「戦後に・・」「戦後に・・・」を連発していた。

そして頭をふとよぎるものがあり、みんなに次のような質問を投げかけてみた。
「ところで、念のために聞くけど、単に『戦後』と言った場合、何の戦争の後かはわかるよね?」
すると、ある20代後半の男子社員が言った。「いえ、わかりません。」
これには腰が抜けるくらいびっくりしてしまった。
僕よりも年配の方々は「先の大戦」と言われることがあるが、さすがに僕らの年代では使わない。しかし意味は理解している。

あるいは、一昨年‌にある音楽の集まりで、僕が「文科系は理科系は」のような話をしていたら、30代くらいの女性の方が言った。
「えっ?『理科系』? 『理系』ですよね?」。その女性は理系出身であった。
これにも「戦後」に劣らずびっくりしてしまった。
もちろん昔から「文系・理系」と省略するのは知っていたが、それは紙面に制約があるなどの特別な場合であって、あくまで正道は「文科系・理科系」であると捉えていた。
でも言われてみれば「東洋レーヨン」が「東レ」になり、「東京芝浦電機」が「東芝」になったのだ。略号が正式名称になった例はたくさんある。
「理科系」などと言ったらさしずめ昔の「東洋レーヨン」と言っていた先輩方のように、今の若い人には映っているのだろうか?(笑)

僕より上の年代の方々は「文科系・理科系」という呼び方はもはやしなくなったなどと気付いている人は少ないであろう。
あらゆる分野で辛口の評論を展開されている武田邦彦先生も「文系・理系」への変化に気付いておられないようである。

そして今日は「ありがとうございます」と「ありがとうございました」について特に考えてみたい。
というのは、最近、特に若い人たちの間では、昔は「ありがとうございました」と言っていた場面で「ありがとうございます」と言うのがかなり増えてきたように思うからだ。

略号が正式名称になるのはあまり大したことではないかもしれないが、過去形か現在形かという時勢表現が変るというのは結構な革命的なことと思われる。
そして今現在では僕はこの変化をあまり好ましいことと思っていない。
もちろん僕の考えは正しくないかもしれないし、これから変わり得ることだと思っている。
その前提で、今現在の僕の感覚を正直に書いてみたいと思う。

「ありがとうございました」が「ありがとうございます」に最近変わっている典型的な例がメールの返信とかコメントの返信などである。
昔なら「コメントどうもありがとうございました」と言っていたのが「コメントどうもありがとうございます」、という具合である。
僕は古い人間だからか、返礼に「コメントどうもありがとうございます」というのは違和感を感じてしまう。
それがたとえ数分前のできごとであっても、終わったものに対しては過去形(ありがとうございました)の表現がいいように感じる。

例えば、自分がもしあるイヴェントで講演したような場合を考えてみる。
こんなあいさつをよくすると思う。
もしその日が雪の日だったとしたら、プレゼンの前に「皆様今日はお足元の悪い中ご来場いただきありがとうございました」と。
これは、来場した行為(=過去)に謝意を表するからだと思う。
これに対し、「今日こうして皆様と同じ場所にいられますこと、本当にありがとうございます。」だと思う。起きていることが現在だから。
そして、プレゼンの最後に「ご清聴ありがとうございました。」だと思う。とにかく終わったので。

ところが、スポーツのヒーローインタビューでこんなことがよくある。
「Aさん今日は素晴らしいホームランでしたね!」
するとA選手は「ありがとうございました!」と。
ここは相手との会話が進行しているので現在形を使うべきだと思う。
最近は「ありがとうございます」が隆盛しているのに、なぜスポーツヒーローは過去形を使う人が多いのだろうか。

以上は、起っている(た)ことが現在か過去かによる使い分けの話であった。
では、物事が定常化している、あるいは反復するような場合はどうだろうか。
例えば、「いつも当ホールをご利用いただきありがとうございます。」、「僕を愛してくれてありがとう。」、「我が党への度重なるカンパありがとうございます。」、「いつもコメントありがとうございます。」のように。
こうした場合はやはり現在形に限ると思う。

英語は時勢に関してはかなり厳しい。でも謝意を表す場合は全てが現在形になる。
それに対し、日本語では、現在のことか過去のことか、あるいは単発の事柄か状態・反復かで現在形か過去形かを使い分ける文化があったと思う。
それがなぜ存在したのかは僕にはわからない。
しかし、安易に使い分けをなくしてしまうのはよくない気がする。
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No title

「理系」という言葉そのものは、もちろん承知していますが、私も、平気な顔で「理科系」と口にしています。
自分みずからが、「理系」と言うことはありませんでしたし、これからも、おそらくないと思います。
ほかに、私が気になっている表現に、メディアでは、「刑事被告人」のことを「被告」と省略している現象です。
民事訴訟の「被告」と混同してしまうのではないかと恐れています。
たいした省力化にもならないのですから、刑事事件の場合は、「被告人」と呼称するのが混乱を来さないと考えています。

No title

あけましておめでとうございます。

ご挨拶が遅くなってしまいましたが
昨年はいろんなことを教えていただき
ありがとうございました。

今日の記事を読ませていただきながら
あれっ! 私、ちゃんと使い分けているかな?
と思わず、過去記事を読み直しました。

確かに、ST Rockerさんの仰るとおりだと思います。
何気なく使っていますが、過去の事は過去形で
現在の事は現在形で使い分けていきたいと思わされました。
気付かせてくださってありがとうございます。

声なき声さん

こんばんは。
いつも頻繁なご来訪ありがとうございます。
そしてコメントをいただきありがとうございました。

やはり先輩でいらっしゃる声なき声さんは「理科系」を貫かれるのですね。
弱輩者の僕としましては(若い人を中心とした)世の中で「理科系」が通じなくなってしまった今、仕方なく「理系」を使っています。
そうでないと不必要なすれ違いが起きそうな気がしまして。
でも同年代や先輩方と話す時は思い切り「理科系」を使います。

「被告人」と「被告」の混同ですね。
おっしゃる通りだと思います。

今日あたりから寒くなりましたので、ご自愛ください。

petero kさん

いつもご来訪ありがとうございます。
そしてこちらこそ挨拶が遅れていまい申し訳ありませんでした。
あけましておめでとうございます。
こちらこそpetero kさんの記事からいろんなことを勉強させていただきました。

現在と過去の使い分けについてご関心を持っていただきうれしいです。
今現在の僕としましては、使い分けをするほうがいいのではないかというのが正直な気持ちです。
しかし、最近使い分けがはっきりしなくなってきたのは何らかの時代的要請があってのことなのか、とかなるべく柔軟に考えていきたく思っています。
まずは問題提起してみようとこの記事を書いた次第です。

今年もどうぞよろしくお願いします。

No title

あけましておめでとうございます
今年もよろしくお願いいたします

理系は理科系の略だってことは知っていましたが
周りのほとんどの人が理系って言っていたので
理系って言うのが正しいものだと思ってました

過去形と現在形は意識しているようにしていますが
正直、自分でも混乱しているなぁと感じてます
それおかしいよね!?と自分では疑問に思っていても
意外と周りの人(言った本人は)はそぉ~!とかどっちでもいいんじゃない!ってそんなに気にしていないというのは感じます
はっきりと使い分けをしなくっても
違和感もなく使用するのが
今の時代に合っているのかぁ~と思わずにはいられなくなってます

No title

遅ればせながら、明けましておめでとうございます。

文系・理系モンダイは、全く意識してませんでした。使う場面も少ないですし、自分がどちらかも余り考えたことがないんです。仕事に係ってくる皆様には、そう言うところも気にするのだと、興味深かったです。

そして、ありがとうの現在形過去形ですが、感謝の対象が今なのか、過去のことなのかによって使い分けるべきなんでしょうが、私は今正に「ありがたい!」と思ってる場合は過去の事でもありがとうございます、と言ってしまってるかもしれません。私は言葉使いの正しさ云々よりも、スピードや抑揚などしゃべり方や態度から感じとる部分を重視してるので、結構スルーしちゃってますね。

honey*caramelさん

挨拶遅れてしまいましたが、明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

コメントをどうもありがとうございました。
honey*caramelさんの世代ではやはり「理系」が正位置なのですね。
でもまだ「理科系」の略だとご存知なのは救われます。
もはや「理科系」自体を知らない人が増えてますからね。
従来文系の扱ってきたことを理系的捉え方で問題提起したり解決したりすることが僕の夢でもあります。
それにしてもなぜ元の言葉(=理科系)も知られなくなるほど略号が普及したのでしょうね?

そしておっしゃるように、今の時代に合っているように使われるというのが言葉の大きな潮流でしょうね。

yuccalinaさん

こちらこそすっかり遅くなってしまいましたが、明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
コメントをどうもありがとうございました。

文系・理系の件、興味深く感じていただきうれしいです。

「ありがとうございます」対「ありがとうございました」の件につき、鋭いご意見ですね。
まさにそのように考えている方が最近多いのだと思います。
そのことは僕も受け入れたいと思います。

しかしその上で敢えて僕の意見も言わせてください。(意見というほどしっかりしたものではなく、おぼろげな感覚のようなものですけど。)
「ありがとうございます」対「ありがとうございました」の違いは謝意が現在も続いているか過去の謝意なのかというよりも、「ありがとうございました」は過去の単発の行為に対してきっちり謝意を表した上で新たな局面に入りたい場合、「ありがとうございます」は起きている行為や、継続的な状態、ないしは反復する行為に対して謝意を示すのだと思います。
もちろん両者の境目は明確ではないですけど。
どちらが謝意が強いということではなく、微妙な使い回しがあったのが日本の文化であった気がします。

さらにいろんな人の意見を聞いて柔軟に考えていきたいと思います。

No title

遅れましたが
今年も、宜しくお願いしますm(__)m

いつもいつも、勉強になります!!

今年も、たくさん遊びに来ますので
宜しくお願いします(*^^*)

Yukoさん

こんばんは。
とってもご丁寧なコメントありがとうございました。
こちらこそいつも勉強させていただいています。
しばらく更新頻度が低いですが、今年も書いていきますので、どうぞよろしくお願いします。
寒くなったので気をつけてくださいね。

No title

ST Rockerさん 挨拶がおそくなりましたが

明けましておめでとうございます(*^-^*)
今年もよろしくお願い致します!!

言葉難しいです。。。
時々、STさんの書かれていた文章 どちらが正しいか…
考える時があります。

桜ようかんさん

すみません、こちらこそ挨拶すっかり遅れてしまいましたm(__)m
明けましておめでとうございます!
今年もよろしくお願いいたします。

言葉のことは難しいですね。
でもちょっとだけ考える機会があってもいいと思うので、記事を書いてみました。

寒いので気をつけてくださいね。

No title

ご挨拶遅れて申し訳ありません!!
遅ればせながら、今年もよろしくお願いいたします(*^-^*)

「ありがとうございます」「ありがとうございました」
確かに使い方で一瞬悩むこと、あるかもです(^-^;
ポテ子は英語的に使うこと(謝意を表すときは現在形)の
方が多いような気がします。
「ありがとう!!」の気持ちは過去、現在、未来も続いているよ♪って
感じかなあ~
言葉は時代の潮流とともに変化していくということも
実感しています。
それにしても「ありがとう」って大事な言葉ですね。
ST Rockerさん、いつも素敵な記事をありがとうございま~す(^_-)-☆

ポテ子さん

すみません、僕のほうこそすっかり挨拶が遅れていました。
あけましておめでとうございます。
旧年中はすっかりお世話になりました。
今年もどうぞよろしくお願いします!

お正月はいかがでしたか?
お正月もさることながら、4日からのフルウィークほんとにしんどかったですね。
本当にお疲れさまでした。

ありがとうございます(した)の件ですが、ポテ子さんの考え方よくわかります。
おそらく今の時代的背景でそうした考え方が重視されるようになっているのでしょうね。

一方、過去に起きたできごとに謝意を表す昔ながらのありがとうございましたも日本のよき文化として残すのがよいように思いますね。

こちらこそいつも素敵なコメントありがとうございます(^_-)-☆


No title

こんばんは。
今年もよろしくお願いいたします。(^^)

今回の記事もST Rockerさんらしいですね~。
このキッチリした理詰めの展開。
文系の私にはとても書けません…(笑)。

その「文系・理系」ですが、
私はST Rockerさんと近い世代なのですが、
若い頃から既に「文系・理系」の略式を使うことが多かったですね。
勿論、「文科系・理科系」の略だとは分かっていましたが…。
会話とかだと普通に「文系・理系」と言っていました。(^^ゞ
…ST Rockerさんもご自分のプロフィールの所に
「理系」と記述されてますよ(笑)。

さて私は、まさしくコメントの返信の文頭に、
現在形の「コメントありがとうございます」を書く人です(笑)。
コメント返信に、このようにお礼を書くブロガーの方たちを見てみると、
お礼を文頭に持ってくる人と、文末に持ってくる人に分かれます。
大体において、文頭にお礼を書く人は「現在形」、
文末にお礼を書く人は「過去形」が多いように見受けられます。

この傾向は文章の流れとして、私は感覚的にとてもよく解ります。
文頭に書くお礼に「過去形」を持ってくると、
何やらそれで終了感がでてしまい、その後に続く文章への流れが、
一旦止まってしまう感じがするのです。
(…この感覚的な展開がまさに文系です…笑)

ただ私も文末にお礼の文章を持ってくる場合、
人様のコメント欄に何かしらお礼を書く場合は、
「過去形」を使うようにしています。

文章や言葉遣いというのは、
客観的な理屈や理論を展開する場合と、
主観的な感情や快・不快を表現する場合とでは、
遣い方がおのずと変わってきます。
言語や文法の正確さに縛られない文章が、
面白かったり、印象に残る場合もありますから不思議ですね。

長文、失礼いたしました。(^^ゞ

文伽さん

こんばんは。
いつもコメントどうもありがとうざいます!
1:27ですか。すごいですね! さすがお若い!
僕などは11時でおねむです。

文伽さんの周囲では「文系・理系」が以前から主流だったのですね。
おもしろいものですね。
なお、プロフィールの「理系」はこの記事を書いた後に修正したんです。
なぜなら、「理科系」を使いたくても「理系」が主流になった今、不必要な誤解を生むのは得策ではないと考えたからなんです。
でも、ら抜きことばとかは正直、使いたくないですけどね。

さてさて、文伽さんからのコメント。じっくり拝読しました。
ポイントは文頭と文末での使い分けと、主観的な気持ちを表すこと、ですね。
なるほど、と思いました。
これこそが文系の方法ですね。
そして「ありがとうございます」が最近多い理由には何らかの時代的要請もありそうですね。

こうして問題提起して、いろんな方のご意見を伺うのもいいものですね。
そして、改めて文系・理系についても考えが巡ってきましたので、これから記事にしてみたいと思います。

素晴らしいコメントをありがとうございました。
(こうやって、文末で過去形ですね(^^)/ )

では寒いですので、ご自愛を!
プロフィール

ST Rocker

Author:ST Rocker
ビートルズ解析ブログへようこそ!
つくば-千葉-さいたま の三角形を行き来していますす。
モットー:理系なのに熱く音楽、政治・経済を語る。
酒と冒険と音楽をこの上なく愛し波乱万丈の人生を送るB型です。
コメントは本筋に沿ったものをお願いします。

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