TOEICは英語力のほんの一部しか測っていない

みなさまこんにちは。
いよいよ春本番の陽気ですね。
いかがお過ごしでしょうか?

大統領候補の方々の演説は英語としては聴きやすいと思います。
そもそも聴きやすいように話さないと意味がないですし、格調高い英語を話すべき人たち(のはず)でもあるからです。
クリントンさんの英語は格調高いと思いますが、音的には”巻き舌”で、いかにもアメリカっぽい発音ですね。
日本人にはなじみにくい音なのではないかと思います。
これに対しトランプさんの英語は(内容はともかく)巻き舌は少なく、日本人にはなじみやすいのではないでしょうか。

では今日はTOEICのお話です。
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かつては英検、今ではTOEICが英語力を示すバロメーターとしてすっかり定着した。
入社のためのTOEICの点数を課している会社も多い。
私が属す会社でもTOEICをいち早く採り入れ、職格毎にTOEICの必要点数を設定し、その点数に達しないと降格となるので、さんざん受けさせられた。
おかげで少しはまあまあな点数にはなった。
でも受ければ受けるほど、一体これは何を測っているテストなのだろう?という疑問がふつふつと湧いてきた。

TOEICとはどんな試験なのか、ということはここでは省略させていただく。
もしご存知ない方は下記の公式HPに説明が載っているので参照いただきたい。
http://www.toeic.or.jp/toeic/about.html

一言で言うとリスニング半分、読解半分、プラス若干の文法のテストだ。
一つ一つの問題はそれほど難しくはないが、とにかく問題数がものすごく多い。
ものすごく多くの問題を大急ぎで解きまくるというテストだ。体力勝負でもある。

英語に限らず言語は、聴く、読む、話す、書くの4要素が重要だ。
これらがほどよくバランスされ、どの要素も一定以上の力があってこそ、その言語ができるといえよう。
そして、その人がどんな目的でその言語を使いどこまで達成するべきかにより、4要素のどの部分を重視し、そして各要素をどのレベルまで上げるべきかを考えるべきだろう。

これに対しTOEICは、「聴く」「読む」だけを採り上げた。(TOEICには「話す」「書く」はない。)
一体これはなぜなのだろうか?
このことだけを取ってもTOEICは英語力の一部しか測っていないと思う。

確かに、「聴く」「読む」ができればまずは路頭に迷わない。
会議や会話においてまずは「聴く」「読む」ができないと前に進めない。
そして、「聴く」「読む」が全然できないで「話す」「書く」がすごくできるということもあまりないだろう。
だからTOEICはこうなったのか?

この問題は少し置いておいて、もう一つの疑問がある。
TOEICの問題の一つ一つはあまり難しくない。日本の高校で学ぶ英語程度で解けると思う。
でもこれを矢継ぎ早に次から次へと解かないといけない。
要するに考えている暇はないのだ。
もし考えると次の問題が解けなくなるので、総合点は全体の半分とか7割とかそんな点数になってしまう。
では満点に近い点数を取るにはどうしたらよいかと言うと、聴いたり読んだりした瞬間に答えが出てくる状態である。

日本語に置き換えてみるとわかりやすいと思う。
もしTOEICが日本語の問題だったとして、一つ一つの問題は高校生の学力で十分解けるとして。
日本人の高校生ならば満点に近い点数を取れるだろう。もちろんそれ以上の年齢の人も同じ。

では外国人が日本語TOEICを受けたらどうだろう。
とても教養のある人で日本語もよく知っていたとしても、そんなに大量の問題を矢継ぎ早に解くことなんてできないだろう。
デーブ・スペクターさん並の日本人とほぼ同じくらい日本語が聴けて読める人が初めてTOEICが満点近くになると思う。ただし日本語の「話す」「書く」は関係ない。

では話を英語のTOEICに戻す。
要するに、満点近くを取るには英米人のネイティブ並みの英語の「聴く」「読む」力がないといけないことになる。
逆に高校生英語程度の「聴く」「読む」力も身につけていないならTOEICの点数はすごく低くなるだろう。

以上をまとめてみる。
1.「もし英米人のネイティブ並の英語の聴く読むの力があれば、TOEICの点数は満点近くになる。」そしてその逆も真である。(すなわち「TOEICの点数が満点近かったら、英米人のネイティブ並の英語の聴く読むの力がある。」)
2.「もし高校生英語レベルの聴く読む力がなければ、TOEICの点数は大変低くなる。」そしてその逆も真である。

TOEICというのは、英語の4要素のうち、「聴く」「読む」しか焦点を当てておらず、しかも、やさしい問題を大量にすばやくこなす力しか測っていないのである。
だから、TOEICの試験結果が保証しているものは「ネイティブなみに聴く読むできる人」か「高校生レベルも聴く読むできない人」しかないのである。

もちろん、これも一つの尺度ではある。この結果を有用にできる場面はあるにはあるだろう。
しかしである! 現在多くのビジネスパーソン、学生、研究者、その他が心血を注いでるTOEICの保証するものがこんなのでよいのだろうか!?
英語を必要とし英語で仕事や勉強、研究をしていく彼ら彼女らがTOEICの満点近い点数を目指すのはあまり適切ではないと思う。

今現在TOEICを受けている多くの人たちの目的や目指すところは全然違う。
ある人は聴く読むでよいし、またある人は書くこと、またある人は話すことが重要である。
また、聴こえてくる英語を理解することが重要なのか、あるいは専門分野において相手と一対一でしっかり議論できるのが重要か(多少ブロークンではあっても)、格調高い英文を書くのが重要なのか、などなど、人にとって必要な英語の要素も内容もレベルも違ってくる。

そんな中で、TOEICの点数が600点と700点で優劣を決めるなんて意味がないと思う。

もちろんTOEICは”目安”として受けておくにはいいだろう。
雇用者も参考程度に扱うくらいならいいだろう。
5年に一度も受ければいいと思う。

従って、私の意見としては、
TOEICを絶対的な英語力の判断基準にはしないことと、専門分野毎に違うモードで検定法を考えることを提案する。
共通部分はもちろんあってもいいだろう。
かなりコストのかかる検定にはなると思うので受験料は高くすべきだが。
コストが安くて大量にさばく試験法はやはり片手落ちと言わざるを得ない。
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つくば-千葉-さいたま の三角形を行き来していますす。
モットー:理系なのに熱く音楽、政治・経済を語る。
酒と冒険と音楽をこの上なく愛し波乱万丈の人生を送るB型です。
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