皇位継承問題を理系的に考えてみる

みなさまこんばんは。
大雨の災害を経て季節は秋に移りつつありますね。
お元気でしょうか?

先日誕生日を迎え、1つ歳を取りました。
そして、ますますやる気に燃えてきました。

今日は皇位継承のお話です。

9/15(木)7:00AMに青字で加筆しました。
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最近皇位継承問題が取り上げられる機会が増えてきました。
女性天皇を認めるべきかという議論を中心に、皇室のあり方、男尊女卑について、家系とは何か、などが議論されています。
しかし、とかく観念的な議論に終わりがちですし、また、自説を曲げない人も多いため、正直、あまり有意義な議論が行われているとは言い難いと思っています。

そこで、こんな時こそ理系的考え方の出番です。
そして、これこそが当ブログの最も狙うところの一つであります。

今日の記事を書くに当たり、ほとんど下調べをしていません。
あまり調べると独創性を失うからです。
だから、間違いは必ずあると思います。
間違いがあればご指摘いただきたいですし、それをもとに加筆訂正もしたいと思います。
まずは考える道筋をご評価いただけましたら幸いです。

では始めましょう。
伝統を汚さないように、そして皇室を侮辱しないように、丁寧な書き方を心がけます。

まず、歴史的な事実関係の確認してみます。
第1代の天皇は神武天皇(男性)だと言われています。
神武天皇以来、現在の今上天皇に至るまで、「天皇家」は脈々と継がれ、一時(いっとき)も途絶えることなく「男系継承」で継がれてきたと言うのです。
これは大変尊いことであり、伝統的なことですから、この「ルール」をこれからもしっかり守るべきだ、というのがまず考えの中心にあります。

現在の皇太子である徳仁(なるひと)親王には、ご存知のように男子はいなく、愛子様がいらっしゃいます。
これまでのルールに従えば、今上天皇を継承する順位は次のように定められています。
1位=皇太子徳仁親王、2位=秋篠宮文仁親王、3位=悠仁親王(秋篠宮様のご長男)。
4位から先は略します。

これに対し、「なぜ、皇太子様の次の天皇は愛子様ではいけないのか?」というのが、今の皇位継承問題の最大の論点です。
なぜなら、これまでの考え方は男尊女卑ではないか、というのと、女性天皇が誕生しても天皇家はこれから先も存続するではないか、という(もっともな)意見があるからです。
これに対し、男系継承支持派の人とか、天皇家に愛着を感じる人の多くは、男尊女卑を否定し、男系継承は合理的であるとか、男系継承でなければならない、と主張します。
しかし、その主張がイマイチ説得力がありません。

キーは、まず「男系継承」とは何だ、ということをしっかり理解することにあると思います。
数週間前にBS朝日の激論クロスファイアで、皇位継承問題を取り上げ、2人の専門家(?)の先生が出演していました。

2人のうちお一方の先生が、「神武天皇以来、女性が天皇になったことが何度かあったので、男系継承とは言っても何度かそのルールは破られていた」と言っていました。
すると、もう一方の先生が、「いや違う。あなたの考えは間違っている!」と激していました。
これに関しては、もう一方の先生が正しいと思います。
女性が天皇になったことは何度かありますが、それは、次の男性天皇が大人になるまでの中継ぎのためであったとか、そういう理由であって、事実上、男系継承はきっちり実行されていたと思うんです。
でも、これって大事ですから、もし真実をご存知の方がいらっしゃれば、教えてください。

実際問題、神武天皇以来今上天皇に至るまで男系継承が本当にしっかり行われていたかどうかは別としまして、ここでは、基本的に男系継承が我が国の天皇家系の中心となる考え方だったとして話を進めます。

「男系継承とは何か」、を考える前にまず、「家系とは何か」を考えてみます。
もし、我々人間が、ゾウリムシやミジンコのように、自らの体を複製することにより子孫を作っていくのであれば、遺伝子情報は永遠に同じものが複製されていきます。
(ただし、ミジンコの場合は環境が悪化すると「性」ができ、セックスにより遺伝子交配が行われるそうです。)
こうした場合は、家系も何もなく、全てが同じ「家」です。

しかし人間の場合は、父と母の間で遺伝子交配が行われ、子が新しい遺伝子の組み合わせを獲得します。
そして、孫、曾孫、玄孫・・・と行くに従い、どんどん交配が行われます。
世代が進むにつれ、先祖の遺伝子はだんだん薄まっていきます。

こんな時、人間が考えた知恵は「家系図」です。
理系的(医学的)でなく文系的な査証としての「家系」を証明するための方法です。
これであれば、男子継承あろうと女子継承であろと、紙の上で決めたルールですから、家系は定まりますね。

でもこれって、果たして、その精神が代々受け継がれるでしょうか?
しょせん、ある人が「恣意的」に書いた家系図ですから、後代においてはいかようにも再編される可能性があります。

では、後代において別な解釈が存在しないような唯一無二な合理的なルールはあるのでしょうか?
ここでそろそろ「男系継承」が登場します。

我が国の古代にはこんな考えがありました。
男性は「種」を女性に与え、女性はその「種」を育て、子供を産むのだと。
現代風に解釈すれば、子に遺伝子を与えるのは父親であり、母親はその遺伝子を「子」という有体物に育む、と。
だから、家系とは父が与えるものである、と。
ならば、男系を連ねていけば、同じ「家系」が維持されるのではないか、と。

この考えは、現代の遺伝子学からすれば間違っています。
だって、遺伝子は父親、母親の双方から半分ずつ供給され、交配するのですから。

でも結果的には、間違っているとも言えませんでした。
それは、Y染色体に関します。

人間には染色体のペアが23対あります。
これが父親、母親共、精子、卵子はそれぞれ2の23乗通りの減数分裂をした上で交配します。
そんな中、性染色体は、父親はXY、母親はXXが減数分裂し、男の子であればXY、女の子であればXXを授かります。
ということは、男の子は確実に父親のY染色体を受け継ぎます。

僕は、男系継承の本質はここにあると見ました。
すなわち、男系継承の考えに則れば、Y染色体がきちんと受け継がれていくからです。
性染色体以外の染色体ペアがいかにバラバラに交配しようと、Y染色体さえしっかり受け継がれたならば、家系が維持されたという必要十分条件になるからです。
そして、それは、その家に男の子がうまれたということをもって必要十分な家系伝承の理系的な証明になるのです。
そして、それ以外の合理的な証明法も存在しないのです。

こうした男子継承の考え方は、すごく合理的であるがゆえ、直系男子であるべき、とか、正室の子であるべき、というような考え方よりも優先されてきたのです。
もちろん、直系(親子関係)で継承し、正室の子が継承するに越したことはありませんが、同じ家系である証拠であるY染色体を受け継ぐほうが大事ですから、兄弟とか甥とか、遠縁が継承されたこともあるようですが、Y染色体の維持は確実だったようです。
そして、側室との間で生まれた男子を継承したこともかなりあったようです。

以上より、これまで今上天皇まで男系継承が維持されてきたとすると、神武天皇のY染色体が維持されてきた、ということになります。
(この点に関しては、僕はそう結論付けましたが、考えが浅はかかもしれません。さらに考えてみます。)

もし女性天皇が誕生し、民間の男性と結婚して子を設け、その子を天皇として継承した場合は、その民間男性のY染色体が供給されることになり、これまでの「家系」は途絶えることになります。
これは大変ですね。
ただし、Y染色体は途絶えますが、別の遺伝子は受け継がれます。そして、その先は次第に薄まっていきます。

以上より、男系継承という制度は、理系的(遺伝子学的)に見ればすごく合理的であると思います。
でも、その合理性の元は、古代には「種は男性が与えるもの」という考え方に根付いたものであり、Y染色体を知っていたからではありません。
古代の考え方には若干男性中心のものを感じます。

でも、とはいえ、伝統的な制度であり、合理性もあります。
これを変えるほどの新しい合理的な考えを生み出すのも難しいです。

そこで僕は考えました。
あっ、ミトコンドリアだ! と。
ミトコンドリア(生物の細胞内に存在するエネルギー生産ユニット)は母親からしか受け継がれません。
そして、今の地球上の全ての人間は太古の一人の女性「ミトコンドリアイヴ」に行きつくことが証明されています。
我々人間は、そのミトコンドリアイヴ由来の共通のミトコンドリアを基本的には共有しているが、途中で何度かの突然変異があり、ある人は異種のミトコンドリアを持っているといいます。

ということは、我々全ての人間は、そのミトコンドリアイヴから派生した女系の「一家」なのです。
そう考えると、日本国内でのY染色体の共通性よりも、ミトコンドリアの共通性のほうが基本的であるように思います。

どこかできちんと議論して、「こうしましょう」ということにすればよいのではないでしょうか。
理系的な考え方で、大分風穴を開けられたのではないでしょうか。

(以下、9/15(木)7:00AM加筆)

昨夜に書き上げた段階では、「ではこれからどうするべきか?」については尻切れになっていましたので、さらに考えてみます。

男系継承というのは遺伝子学的に見れば大変合理的な方法であることが分かりました。
その根底的な考え方にはそれほど「男性崇拝的」なものはなさそうです。
「天皇は男性であるべき」というよりも、家系というものを規定するには、男系継承制度を採用するのが遺伝子的立場からは合理的(すなわちY染色体の引き継ぎ)である、と言えそうです。

しかしそうは言え、男性が中心であるという感覚は否めません。
科学が進んだ現代の感覚からすれば納得できない人も多いでしょう。

一方、女系継承制度というものも世の中にはあります。
昨日思いついたこととして、「ミトコンドリアは母親からしか継承しない」ことがあります。
考えてみれば、人体への影響力としては、Y染色体よりもミトコンドリアの方がずっと大きいと思います。
ならば、本来は人間というものは女系で成り立っていると言えなくもないでしょう。

結局、男系継承にしても女系継承にしても、どちらからの「性」が中心になりますし、問題はどちらか一方でのみしか運営できないことであり、決して両者を併用できないことにあります。

では、そうした理解の中、愛子様は天皇になられるべきかと、今後どうすべきかについて考えてみます。

ケース1(これまで通りの男系継承を存続する)

現在のルールに則り、徳仁親王、秋篠宮文仁親王、悠仁親王の順位で天皇になっていきます。
この過程で、愛子様が中継ぎ的な意味で天皇になることはあり得ると思います。これまでの天皇家の歴史でも何度かそのようなことがありました。

でも、このケースは引き続き「男性中心的」感覚が残ります。

ケース2(愛子様から女系継承に転換する)

徳仁親王の次に愛子様が即位し、その後は女系継承に転換する。
ありえなくはない考え方ですが、こうしなければならない必然性もありません。
これですと天皇家としての「血」は維持されますが、いずれにしても、「男性中心」が「女性中心」に替わるだけで、本質的問題を解決したことにはならないでしょう。

ケース3(文系的家系図へと変更する)

天皇家の定義を「Y染色体の共有」であることをやめ、人為的に作成した「家系図」によるものとする。
神武天皇以来の家系図をしっかり保存し、愛子様即位後の愛子様の子孫をしっかり保存しておく。
即位の順位などもしっかり決めておく。

これですと、性差別はなくなるでしょう。
しかし、家系としての遺伝的裏打ちがなくなるので、これまでの伝統はなくなってしまいます。
また、上の方で書いたように、後世の人は別の価値観があることでしょうから、簡単に家系図も書き換えられてしまうかもしれません。
それに、現代のデータ保存法はいずれも脆弱であるため、果たして後世にきちんと残せるかの問題もあります。
男系継承とか女系継承は、わかりやすくて合理的な方法で間違えが起こりにくいのに対し、人為的な制度は脆弱だと言えそうです。

ケース4(別の遺伝子的裏打ちに基づく制度を確立する)

これだけ遺伝子学が進歩した現代です。
Y染色体でもなく、ミトコンドリアでもない別のもので継承制度を裏打ちできないでしょうか?
つまり、男性だけ、女性だけの継承でなくするのです。
どこかの遺伝子上にマーキングするとか。

やってできない話ではないでしょうが、それをどうやって維持するかの方が大変でしょう。
遺伝子組み換えにより人為的にそのマーキングした遺伝子を子孫に残すようなことは技術的に可能でしょうけど、そんなことを天皇家に対して行っては失礼だと思います。

ケース5(家系的な考え方をやめる)

上記したように、今地球上にいるあらゆる人間は、ミトコンドリアイヴから代々母親を介して脈々と引き継がれた同一のミトコンドリアを共有しています。(ただし途中で突然変異を起こし、別のタイプのものを持っている人もいます。)
ということは、”人類皆兄弟”なのです。
そう考えると、「家系」というのを意識するのはもうやめましょう、という考えも成り立つと思います。

神武天皇以来の男系継承でしっかり引き継いだ伝統は尊重し、その記録はしっかり保存します。
しかし、愛子様からは考えを変え、普通の家庭と同じように、直系の子孫が継いでいくようにする、という考えがありえると思います。

もちろん、天皇家は特別な存在ですから、そのアイデンティティーをしっかりさせるために、今後もあらゆる知恵を絞っていくべきだと思います。

最後に、天照大神は女性ですし、それ以降も神武天皇の前には女性の天皇がたくさんいました。
しかしそれは神代の時代ですので、ディスカションからは除外したほうがいいと思います。

以上です。
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鍵コメさん

こんにちは。
コメントをどうもありがとうございました。
先ほど、鍵コメさんのブログにお邪魔し、メールフォームから返信させていただきました。

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鍵コメさん

再度ありがとうございました。
承知しました。
プロフィール

ST Rocker

Author:ST Rocker
ビートルズ解析ブログへようこそ!
つくば-千葉-さいたま の三角形を行き来していますす。
モットー:理系なのに熱く音楽、政治・経済を語る。
酒と冒険と音楽をこの上なく愛し波乱万丈の人生を送るB型です。
ご気楽にコメントください。

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