実は、一般化の方がずっとおもしろい

みなさまこんばんは。
無常にも年末が駆け足で近づいています。
毎度のことながら、いや、毎度以上に余裕のない年末を迎えそうです。
みなさまにおかれましては、いかがでしょうか?

今日の要約
・この世のたいていの人々は「特殊化」を追求して生きているのではないか。
・「一般」は「特殊」の上位概念である。
・もし「一般」が既に確立し、未来永劫不変のものであるなら、私たちは特殊化を追い求めるだけでよい。
・でも「一般」は常に改善が必要だから、私たちは「一般」にも力を注がないといけない。
・研究者や一部の企業人や起業家は一般の向上に向けチャレンジングである。
・一般化は神に近付く方向であり、実は大変おもしろいのだ。
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僕は、同年代(昭和30年代初期~前半期)の中では、若い人たちと話す機会が多い方だと思います。仕事でもオフでも。
仕事においては、日常、20代から60代までまんべんなくたくさん話す機会がありまして、それは大変恵まれていると思います。

僕は、年代とともに言葉がどう変わっているのか、とか、死語はどのように変わってきているのか、について大変興味があります。
昔はよく使われていたのに死語になった言葉を受け入れることもあれば、頑なに使い続ける場合もあります。
少なくとも、「この言葉は死語になった(なりつつある)」という事実だけには疎くなりたくない、と思っています。

そんな僕でも、若い人と話していると、たまに思いがけないことに遭遇します。
1年半くらい前だったでしょうか、ある勉強会で若手社員に化学の説明をしていまして、参加者にこんな質問をしてみました。まさかとは思ったけど、念のためです。
「ところで、君らは、単に『戦後』と言ったら何の戦争の後だかはわかるよね(?)」
すると、ある20代の若者が「いえ、わかりません」と言ったのです。
それはそれは、驚きました。

つい先日、こんなこともありました。
ある打ち合わせで、20~30代の若者数名と話していました。
高分子鎖の動く様を僕は「尺取虫のように」と表現しました。
すると、30歳くらいの若者が「『しゃくとりむし』って何ですか?」と言うのです。
「あっ」と僕はすぐに気付きました。確かに尺取虫は今ほとんど見かけないのです。
僕が子供の頃は木の枝やブロック塀などにいくらでもいましたけど。
その若者は田舎の出にもかかわらずです。
33歳の女性の先輩が、一応知識にはあるらしく、彼に尺取虫の説明をしていました。
そういえば、蓑虫も今いないですね。

でも、尺取虫は今あまりいないにしても、いろんな場面で比喩として登場するので、いろんな本を読んだりしていたら知るはずですけどね。

それとか、ある書類に僕は「ゼリー様(よう)の物質」と書いたところ、それを読んだ34歳の女性は「『~様』とは何ですか?」と言うのです。
確かに、やや古い言い回しですね。でも死語になっているとも思えませんが・・・

さてさて、すっかり前置きが長くなって、1つの記事分くらいになってしまいました(^^;
今日のお題は「実は、一般化の方がずっとおもしろい」です。
「何よりも」というのが書いていません。
敢えて書くなら、「特殊化」よりも、です。
でもこれをタイトルに書いてしまうと、イメージが特殊化過ぎてしまい(一応、洒落です(^^)/)、ワクワク感が湧かないと思い、敢えて取りました。

一般と特殊。
この関係は、世の中のありとあらゆる事柄において存在します。
例えば、音楽のブロガー、猫のブロガー・・といった特殊のブロガーと、ブロガー全体のブロガーの様を捉えた一般のブロガー像。

東芝、日立と言った個別の特殊事情における企業のマネジメントと、日本全体の企業の中における一般的な企業のマネジメントの姿との対比。

特許で言えば、特許請求の範囲(クレーム)という一般と、実施例という特殊の関係。

「一般」は「特殊」の上位概念とも言えますね。
おそらく、一般と特殊の関係は十分周知なので、説明の必要はないでしょう。

では、私たちは、一般と特殊では、どちらをより好むのでしょうか? 私たちはどちらに向かっているのでしょうか?
ふつうは特殊化の方向でしょう。

私たちは、ある県のある市に住んでいますから、その市の特殊事情に合わせた住居や暮らしを追求します。
「そもそも日本で暮らすということはどうであるべきか?」という一般化を追い求める人は多くないでしょう。

また、健康や喜びのため、個人の年齢や体力や嗜好に合わせて食べ物を考えていく場合がほとんどでしょう。
本来人間が摂取するものは何であろうか、という一般化を追及する人は少ないでしょう。

あるいはまた、政治家はどうあるべきか?という一般化よりも、ある国の大統領を誰にすべきかという、特殊事情を見極める方が、大衆にとっての主な作業となります。

さらにまた、エネルギーはどうあるべきか?という一般化よりも、福島原発の事故をどう捉えるかという議論の方が通常やりやすいです。
人々は世の中の特殊事情に合わせた専門職を追求するのが普通の姿でしょう。

一般から特殊を生み出す作業は比較的楽でしょう。
「一般」という普遍法則に従って、「特殊」に下ろすための条件を逐一検証していき、その特殊下での解を絞るだけですから。

それに対し、特殊から一般を導き出すのは容易ではありません。
特殊事例をどこまで範囲を広げてデータピックアップし、それを演繹して仮説を立て、検証していき、完全に辻褄が合うまで、母集団と理論を最適化しないといけません。
川の流れを遡るような努力ですね。

もし、今のこの世の中にあるあらゆる「一般」が、もう完全に未来永劫確立されたものであるなら、この世の人は特殊化の作業のみやっていればOKです。
でも事実は否です。
この世の「一般」はまだまだ未熟であり、そのよりよい改善が必要だと言えるでしょう。

一般化の努力は、主に研究者、企業の一部の人、起業家などによりやられていると言えるでしょう。
現状の「一般」に風穴を開け、より進歩した「一般」を築こうとしている人たちです。

僕が今働いている企業でも、様々な特殊化の努力があります。
一方で、よりよい一般を追及する人たちもいます。
僕は若い人たちと打ち合わせる時、敢えて一般化をぶつけてみます。
するとたいていの場合、若い人たちは一般化を意に介しません。
「STさん、そんなことしてもだめですよ。この条件ならこうなります」と。

かの若い人は僕が一般化をぶつけていることすら認知していません。
何か変なことを言っている、程度の認識しかないのでしょう。
よく「木を見て森を見ず」ということが言われます。
僕が森の話を投げかけても、木の話としてしか認知できない若者が多い気がします。

一般化は川の流れを遡るが如しですので、敢えてそのトレーニングを受けた人でないと簡単には理解しにくいと思います。

さてさてさて。
以上が序論でした。(長い!)
では、結論は・・・?
特殊化よりも一般化の方が断然おもしろい、です。

かのアインシュタイン。
まずは特殊相対性理論を発表しました。
系が静止または定速で動いている場合の相対性理論です。
これだけだってものすごい理論ですよね。

でも後に一般相対性理論を発表しました。
系が加速度をもって動いている場合という一般化を行いました。
特殊から一般を導き出す。とんでもない偉業です。

それとか、”神の数式”という考え方があります。
ニュートン力学、相対性理論、量子力学、電磁気学はそれぞれに優れた理論ですが、カバーする領域が限定的であり、この世の全てを普遍的に記述できません。
これに対し神の数式は、1つの数式でこの世の全てを記述しようというものです。
まさに一般化の究極ですね。

哲学もおそらく、このあたりの真理追及を使命としているのでしょう。

こうして考えると、一般化、すなわちこの世をよりシンプルで合理的に説明できる方向こそ、神に近付くものであり、人間の本能ではないでしょうか。
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No title

ST Rockerさん、こんばんは!!
難しいことはよくわからないし、うまく表現できなくて
申し訳ないんですけど、どんな事象においても
当たり前に思われている基本が一番大事なことかもしれないですね。
宇宙の始まりを知る上で鍵を握っているブラックホールの謎を
解き明かすのも、神に近づくということでしょうか?(^-^;

ポテ子さん

こんばんは!!
いつもありがとうございます。
いよいよ今年もあとわずかになりましたね。

当たり前に思われている基本が一番大事、というのは生きる上での要諦ですよね。
「一般化の方がおもしろい」というのもそのことと関係があるかもしれません。
特殊化もとても大事ですし、それがないと世の中が成り立ちませんが、誤った特殊化を客観的に判断するには一般化が必要ですし、そしてそれが要になると思うんです。
大事な方向を極めることがやはり一種の充実なのかもしれませんね。

ブラックホールなどの事象も特殊化の研究も一般化の研究の両方があると思いますが、「一体それは何なのだ」ということを言うにはやはり、一般化、すなわち神に近付く方向と思います。
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モットー:理系なのに熱く音楽、政治・経済を語る。
酒と冒険と音楽をこの上なく愛し波乱万丈の人生を送るB型です。
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