いよいよアメリカ型マネジメントと決別する時が来た

みまさま、遅れましたが、明けましておめでとうございます。
昨年も大変ご愛顧をいただき、ありがとうございました。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
お正月はいかがお過ごしでしたでしょうか?
今日からお仕事の方もいらっしゃいます。本当に頭が下がります。
僕は明日からなんですが、明日、明後日とめちゃ忙しいんです。

今日の要約
・戦後70年の”日本の反省”の一環としてアメリカ式企業経営方式が導入された。
・僕が以前いたアメリカ系企業でも、象徴的なことがいくつかあった。
・アメリカ式企業経営とは、強い製品を力づくしで売るための、販売方式と社内的マネジメントを行うこと。
・それに対し日本式の考えは、和の精神とボトムアップで総力を結集し製品を作り上げること。
・アメリカにとっては日本式の考えが増えては困るが、逆に日本としてもアメリカ式マネジメントは結局日本人に合わないため、決別する必要がある。
・若い人は、力のマネジメントなどには興味を示さず、日本式マネジメントを牽引してほしい。
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みなさまの中には箱根駅伝のファンでいらっしゃる方も多いと思います。
何と言っても青学の3連覇はすごいですが、それ以外にも今年も見どころがありましたね。
駅伝を観る楽しみを綴る方は多いと思いますが、やる楽しみを綴る方はあまりいないと思います。
そこで、2年前に「嗚呼、駅伝」という記事を書きました。ご興味のある方はクリックください。

年末にNHKが東京裁判についてのドラマを4夜連続で放送しました。
僕はこれまで、東京裁判というと連合国が勝手に敗戦国を一方的に裁いた「勝者の論理」のようなイメージしか持っていませんでした。
ところがドラマを観ますと、(どこまでが真実であるかはわからないにせよ、)判事たちの間で実に多くの意見の対立があったようです。
日本人にとって考えるきっかけを与えるという意味ではよいドラマだと思いました。
しかし、NHKの本当の意図はわかりません。
まさか「日本は本当は正しかったのだ」ということを言いたかったわけではないと思います。
最近、「日本は実は間違っていなかったのかもしれない」という大衆の意見が増え始めたことに対する配慮なのかもしれません。
NHK、朝日新聞をはじめとする日本のメディアの多くは、戦後一貫して「日本は反省すべき」という考えをベースに既得権を得たようなものですから。

このあたりのことは、機を改めてじっくり書きます。
今日は、戦後のアメリカを中心とする”白人の世界”の考え方に支配され続けてきた日本、そして日本の主なオピニオンリーダーやメディアによってもそれがサポートされ、アメリカナイズされ続けてきた日本において、その象徴的具体例であるところの、日本企業におけるマネジメントの問題を考えてみます。正月ですので、やや上位概念からじっくり考えてみます。

まず初めにお断りしておきたいことは、この記事において、アメリカ式の考えが全て悪いと言いたいのではありません。
よいところも一杯あります。例えば、少し前に書きましたように、「考えること」と「やること」の違いを本質から考えるアメリカ式の考え方を、日本はもっと見習うべきです。
あるいは、戦後日本が取り入れたアメリカ方式の中で、よい結果をもたらした事柄もあります。
しかし、最終的に思ことは、やはりアメリカ方式はアメリカ人に合うものであり、日本人にはあまり合わないだろう、ということです。これが今回の記事の基本的スタンスです。
また、今回はアメリカとして書きますが、ヨーロッパなどの白人世界は多かれ少なかれ似た感じがあります。

では、僕は以前いたアメリカ系企業での体験から話していきましょう。
アメリカ人の特徴を典型的に表す話を2つします。

僕は、直属の上司にアメリカ人がなったことが2回あります。
その上司は僕がやっていた業界のことをほとんど知らない状態でいきなり上司になりました。
そして、「君の開発した製品が目標通り売れないの理由は何なのか!? 目標を達するためにやるべきことは何なのだ!?」と、すごい勢いで詰問してきます。
具体的なことは何も助言できない状況で、(偉そうに)責めるのです。
いきなりそんなこと問われたら、思考停止してしまいます。でも、それが上司の狙いかもしれません。

もしこれが日本ならば、こんな会話が交わされることでしょう。
「私は君のやっている業界のことはわからないので、詳しいことは君に任せる。私は経験上、市場原理はわかるので、何が売れて何が売れないかの要諦を私が判断するので、君はユーザーが使う上での製品のプラスマイナスを整理してくれ。この製品が目標通り売れていない原因と対策を一緒に考えよう。」

次の例は、今の欧系の会社で営業をやっていた時を含めての、欧米人共通の特徴についてです。
基本的に欧米人は「お客様は神様です」の精神はありません。サプライヤーとユーザーは、オーバーオールではイーヴンです。
そして、サプライヤーが決めた製品のスペックはユーザー全体に共通に宛がうべきものであり、ユーザーは製品を使いこなすべきものだ、と。

日本ではよく、ある製品をあるお客さん(=ポテンシャルユーザー)に紹介すると、「ここを改良しないと使えない!」と声高に発します。
するとサプライヤーは「へへえ、かしこまりました!」と、徹夜で改良して、次の日には改良版を紹介するのです。
その結果、スペックは顧客ごとに設定されることになり、製品の数も増えるのです。
こうした状況を欧米人が見るにつけ、「アンフェアだ!」、と。
欧米人は基本的にカスタマイズはあまりやりません。サプライヤーがわがままなのではなく、ユーザー含め、非合理なことはやりたくないのです。
このことで欧米人とは随分ケンカしました。

以上の2つの典型例をお読みになって、おそらくお感じになることは、「アメリカ人の考え方もわからなくはないが、それではいずれ自然淘汰されてしまうだろう」、と。
ところが、アメリカ式経営は今に至るまで、それなりに成功してきています。何故でしょうか?
理由は簡単です。全体がそうだったから。

そして、それを牽引する”原理的”な技術開発があったからなんです。
原理的な技術開発とは、例えば、自動車の原理であり、半導体の原理であり、通信技術の原理です。
アメリカは原理的な技術の発明は得意です。
その一部の人たちの編み出した優れた技術を選りすぐり、共通のスペックを作り、後はそれを機械的に実行するのみです。

企業において、コアコンピュタンスの確立はものすごく大事です。
一旦それを確立し、共通のスペックを決めたなら、後は強引に社員を服従させ、顧客をも引きずり込み、ヒエラルキーを形成させるのです。
やや極端に書きましたが、概ねそれがアメリカ式マネジメントの特徴です。

だから、アメリカ人にとっては、上司が部下を完璧に操るのが至上命題ですし、顧客主体の開発なんて退けなくてはなりません。
日本の特徴である、和の精神とか、お客様は神様です、のような考え方は全く邪魔者です。
アメリカやヨーロッパにはボトムアップの精神はあまりありませんね。

欧米では、要するに特権階級が多くの一般大衆を牛耳るという図式となるのです。
欧米人と接していると、フレンドリーの人も多いのも事実ですが、根に張っているのは、他者を蹴落とす精神のようです。
ごく少数の勝ち組が、よいアイデアを創出し、それを他の一般大衆に無理やり実行させる。
企業内でも同じ考え方が支配します。

だから、アメリカ系の企業では特に、現場のマネジメントは、先述したような、力の原理が支配的になります。
言わば、自分が-1の状態でも、部下に-2のダメージを与えることにより、自分が相対的に上に立つ。
このような考え方をもつマネジャーをうまく選別すれば、ヒエラルキーは成立します。
ヒエラルキーだけでは企業は成長しないので、支配層の考えた”原理的”な技術をもってして、全体的な底上げはあります。

これに対し、日本人の考え方は、和の精神、ボトムアップの精神で、よいものを共同で開発します。
上司-部下間の支配の構図はどうでもいいのです。

というわけで、アメリカ人にとっては、自国方式が全体でないと困るわけです。
日本のQC(品質管理)なんてのは、アメリカにとって脅威です。他にもいっぱいありますし。
だから、日本企業にはアメリカ方式になってもらいたいわけです。

もし日本人も欧米人のような考え方の歴史を持っているなら、アメリカ式経営でもいいかもしれませんが、そうではないので、やはり日本式経営を考える時期に来ていると思います。
マネジメントのやり方だけアメリカ式を採用している日本企業が最近すごく増えています。
日本人は和の精神やボトムアップで物の開発が強力になるのに、マネジャーは力の原理で部下を支配するスタイルがはびこり、そうした人材をマネジャーに据えることが横行しています。

これだと、何も生まれませんし、マネジャーも部下も日々、空しく、かつ精神をすり減らす仕事に忙殺されることになります。
特に、若い人には、こんな無為でかつ心痛な仕事環境に置いてほしくありません。

では最後にまとめます。
一度に解決することは難しいので、日々次のことに心がけましょう。

やってはいけないこと
・問題が起きたらだんまりを決め込む。
・部下にできないことを責めることを最優先にする。
・物事の真理よりも上司の歓心を買うことを優先する。

やるべきこと
・「私はこう思います」と言う。
・「これは私の責任です」と言う。
・上司の指示は無為に無視しない範囲で、自分が正しいと考えたことは提案する。
・保身よりも会社にとってよいことを常に優先する。

おそらく、僕がこんなことを書かなくても、日本企業全体はそのように軌道修正していくと思います。
若い人はどうか、力の支配のマネジメントに憧れることなく、本来の日本のよさを牽引するマネジメントに憧れてほしい。
それが僕の新年の最大の思いです。
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No title

ST Rockerさん 今年もよろしくお願いします(#^.^#)

年明けは、お仕事が忙しいようですね☆
身体に気を付けて頑張ってください(^^)/

2017年のご活躍 楽しみにしています♪♪♪

桜ようかんさん

こんばんは。
挨拶遅れすみません。今年もよろしくお願いします!

はい、今日、明日と、とりわけ忙しいですし、去年の春ごろからもずっと忙しいんです。
でも、桜ようかんさんから激励のうれしいお言葉をいただいたので、頑張れそうです。

桜ようかんさんも落ち着かれて、これからはじっくりとご活躍くださいね。
今年も応援させていただきます。

No title

こちらこそご挨拶が遅くなりましたが
あけましておめでとうございます!今年もよろしく願いします。

お仕事とてもお忙しそうですね。
お身体ご自愛ください。
そして今年もぜひ、リアルでもお会いして音楽を楽しむ機会がありますように♪

日本式マネジメントを牽引してほしい

>若い人は、力のマネジメントなどには興味を示さず、日本式マネジメントを牽引してほしい。

〇そのとおりだと思います。もう結果が出ていますね。
 いい記事でした。
 草々

私はタワシさん

こんばんは。
こちらこそ大分遅れてしまいましたが、明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

タワシさんこそ年末、年始とかなりお忙しいことでしょう。
そしてご体調は最近いかがですか?
たしかに僕も去年からずっと忙しいですが、大半は自らの仕掛けにより忙しいので、自業自得ですね。

はい、ぜひ今年も音楽関係においてもよろしくお願いします。
今年もタワシさんにとってよい年でありますよう、祈っています。

ささげくんさん

こんばんは。
いつもありがとうございます。
先日に引き続きコメントをいただき、ありがとうございました。

今回の記事にご興味もっていただき、うれしいです。
若い人にはぜひ真のマネジメントを牽引してほしいですね。
寒いですので、ご自愛ください。

No title

ご挨拶が遅れ申し訳ありません。
今年もよろしくお願いいたします。

ところで、記事の主旨とズレてしまうかもしれませんが、
先日NHKのクローズアップ現代で今っ話題になっている
1冊の本”「幸福」を探す”を取り上げていました。
ST Rockerさんもご覧になったかもしれませんが、人類の進化を
紐解きながら、これから人類がどんな方向に進んでいくのか
考えさせられる番組でした。

どんな内容か書くととんでもなく長くなりそうなので
今回の記事と関連して気になったことだけ(^-^;

新人類である私たち人間の祖先が生き残り、
ネアンデルタール人が何故いなくなったのか?
それはネアンデルタール人は目の前にある事象だけしか
捉えることができず、フィクションを信じることができなかったからだ
ということです。

資本主義が崩壊し格差は広がる一方の現代、
アメリカが一番というフィクション、
資本主義が一番というフィクションから解放され、
私たち人類は資本主義に変わる新たなフィクションを
探していかないといけないということでした。

人工知能など急速な科学の進歩に飲み込まれ、
人間が追い付いていかない世の中にならないようにするためにも、
柔らかな思考を持っているものが世の中を変えていけるのかな・・・
なんて考えてしまいました。
話が脱線してすみません(^-^;

日本人は割と柔軟な発想ができ、
よいところは受け入れる国民性ではないかと思っているので、
日本人の強みが0発揮できるといいですね。

シンディ・バーバーさん

おはようございます。
ご丁寧なご挨拶ありがとうございます。
こちらこそ今年もよろしくお願いいたします。

今回もご丁寧なコメントをありがとうございました。
シンディさんが書かれたことは、今回僕が書いたこととは違う内容ですけど、僕としても大変興味があることです。
”「幸福」を探す”という本は知りませんでした。おもしろそうですね。
クローズアップ現代も最近ほとんど観ていないんです。
放送時間が以前のように19:30なら今でもある程度観られるんですけどね。実は今、夜の時間帯のほとんどがテレビ観られなくなっているんです。

さて、ネアンデルタール人の滅亡を例にとり、アメリカとか資本主義というフィクションを正視しないと我々も破滅に向かう、という内容は多いに関心あります。
弊ブログでも、資本主義はもはや成り立たないかもしれないことを書いたこともあります。
それとか、技術などの進歩も、我々が必要としていることをはるかに超えている現状も、少し前に書きました。

このままではだめなことは明らかですね。
なにがしかの”後戻り”的なことは少なからず必要なのですが、果たして人間にそれができるでしょうか?
人間は常に進歩する方向にしか向かえない気もします。

少なくとも、欧米型のマインドセットではこのまま突き進むしかなさそうですね。
だからこそ日本人の出番、とも言えますね。

あけましておめでとうございます

おくればせながら、
おめでとうございます。

4日に神戸からもどってきて、
昨日は子供たちが新年のあいさつにきて、
にぎやかに過ごしていました。

今年もどうぞよしくおねがいします。

hiroさん

おはようございます。
改めて、おめでとうございます。
神戸でのお正月、よかったですね。
また、お子さん方との楽しい時間もよかったですね。
今年もどうぞよろしくお願いします。
プロフィール

ST Rocker

Author:ST Rocker
ビートルズ解析ブログへようこそ!
つくば-千葉-さいたま の三角形を行き来していますす。
モットー:理系なのに熱く音楽、政治・経済を語る。
酒と冒険と音楽をこの上なく愛し波乱万丈の人生を送るB型です。
ご気楽にコメントください。

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