FC2ブログ

後発(ジェネリック)薬は必ずしも信用できない

みなさまこんばんは。
ようやく暖かくないましたね。
でもまた明日あたりから寒いですよ。
どうか暖かくお過ごしください。

今日の記事の要約
・後発薬を化学屋の観点から書いてみた。
・あくまでご参考までに。
----------------------------------
今日からヨーロッパから若い女性のインターン生が職場にやってきた。2か月の研修だ。
外資系なので、ガイジンは珍しくない。
でも、若い人で長期間いるとなると職場も新鮮になる。

若い人ゆえ、日本のカルチャーにショックを受けるに違いない。

まずは広い事務所。
何十人もの社員が、間仕切りもない大部屋に一緒に仕事をしている。
頻繁に入構ゲートのインターホンの”ピンポーン”がものすごい大きな音で部屋中に鳴り響き、それに対応する総務の女性の声。
暇なため朝から晩まで大声で雑談している年配の男性の声。
けたたましい声でくしゃみを連発する中年の男性。
あちこちで打ち合わせたり、独り言を言ったり、ため息をつく声。
いろんな事務機や電話の音。
(ちなみに、僕も未だに大部屋はいやである)

そして、朝のラジオ体操。
皆同じ服を着せられ、同じ時間に外に出て、整列して体操。
これって、まるで強制収容所。
もし、点呼でもあったら、まんまだね(^^)/

そして、はな(洟)をかむこと。
我々日本人にとっては、欧米人がハンカチではなをかむのは気持ち悪い。
はなをかんだ後にポケットに入れるのだし、そのハンカチを洗濯機で洗うなんて。
でも欧米人にとっては、はなをかんだ汚物をゴミ箱に捨てるなんて、と思ってる。

どうか彼女が2か月もってくれますように。

後発(ジェネリック)薬の考え方は、我が国にも大分定着した。
後発薬とは、言うまでもなく、先発薬の特許が切れたことにより、他社が安価に「同等の」薬を提供するものである。

同じ物なんだから当然同じ薬効があるはずだ、という賛成派。
そして、何となくいかがわしいという感覚を持つ反対派。
後発薬の是非について、一般向けに科学的に説明している記事は少ない。というか、僕は見たことがない。

薬学と化学は共通するところが多いことから、今日は化学的な見地から後発薬について書いてみたい。
断っておくが、僕は薬学が専門ではなく、今日の記事はあくまで化学屋の視点で書いたものであるので、間違いがあるかもしれないので、あくまでも参考程度に。

いきなり僕の結論的意見は、タイトルを見ればお分かりの通り、後発薬の薬効は先発薬の薬効と必ずしも同等ではない。
もっと正確に言うと、多くの場合は、同じ薬効があるだろうが、それを保証するものではない。

僕がそれを言う理由を一言で言えば、先発薬が特許で押さえてきた対象の化合物が、その薬の中にどれくらいの純度で存在するのかが、先発薬と後発薬では同じとは限らないから。
そして、副生物や不純物がどうなのかは、先発薬と後発薬では同じとは限らないから。

後発薬のメーカーにとって、もはや抵触を懸念する特許の問題がなくなったというだけであって、先発薬と全くイコールの製品としての組成の薬を提供しているのかどうか分からないのである。
「後発薬」と謳うくらいだから、当然、9割とかそれ以上は当該の化合物で占めていることではあろう。
ただ、それが95%なのか、99%なのか、99.9%なのかがわからない。

半導体の純度が99.99999%(7ナイン)と99.999999%(8ナイン)では性能が全く違うように、薬にも(半導体ほどではないにせよ)この傾向がある。
もはや若い人は知らないだろうが、かつて、カセットテープやVHSテープの規格は同じでも、TDK、ソニー、マクセル、三洋・・・では質は驚くほど違っていたことにも似ている。

副生物は不純物の一種として扱われることもあるが、ここでは別の物として考える。
副生物とは、薬を作る過程で仕方なくできてしまう目的外の化合物のことである。
例えば、目的の薬効を与える化合物の分子構造が右手の形をしているとして。

右手を作ろうと思って合成するものの、どうしても一定の割合で左手の構造を持つ化合物ができてしまう。
右手と左手は化学的にはほぼ同じ性質は持っているが、薬効は右手にしかない。
そこで合成後、何とか右手の成分の比率を高めようと精製を試みるが、右手と左手では化学的性質が酷似しているために、分離は難しい。
そこで、右手の成分が99%まで高まったところで妥協する。

それに対し、不純物というのは、外部由来の「歓迎せざる成分」だ。
例えば、原料に含まれる何らかの不純物、合成時の反応容器あるいは環境から来る不純物、水洗した時のイオンなどの不純物、合成時に用いた溶剤とか濾過助剤とか触媒の残渣とか。
こうしたものは精製時に極力除去しようとはするが、通常、完全にゼロにするのは不可能である。

要するに、
薬中の薬効成分の純度=100%-副生物の含有量(%)-不純物の含有量(%)
である。

通常、薬効も含めた化学作用というのは、単一の成分により司られるのではなく、組成物、すなわち、副生物や不純物をも含めたもの、によりなされるのである。
場合により、副生物や不純物が、薬効に対し決定的に作用するかもしれない。
また、副生物や不純物が、たとえ微量でも大きな副作用を示すかもしれない。
製薬会社は、開発した薬の認可を得るために、厚生労働省に試料を提供するが、それは取りも直さず、副生物や不純物をも含めた物である。

後発薬の製薬会社は、先発薬の製造方法とは違うかもしれないし、同じだったとしても条件は違うかもしれない。
全く何もかも同じということは考えにくい。
つまり、先発薬と後発薬の主成分は同じであっても、純度、副生物、不純物は違う可能性がある。というか、ほとんどの場合違うだろう。

先発薬が試験をパスして認可されたとしても、後発薬は同等の薬効を得られない、または副作用を示す可能性がある、というのは化学的常識からすれば当然のことである。
逆に後発薬の方が先発薬よりも薬効がよい場合だってあるだろう。

もちろん、後発薬は自社試験により薬効や安全性をある程度確かめているはずだから、後発薬を摂取したところで致命的なことにはなる可能性は低いだろう。
でも、完璧を期すなら後発薬はやめておいた方が無難だ。
スポンサーサイト



テーマ : その他
ジャンル : その他

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

No title

先発薬がいいか後発薬がいいかは、素人の私にはわからないです。
わかるのは、値段の違いだけ。症状に対してそこそこ効果があって、安ければ安いほうがいいのです。薬も、飲む種類・数が少なければ少ないほうがいいのです。でも医者も製薬会社もある意味商売ですからね。薬の数を増やしたり通院回数を増やしたりします。

「後発(ジェネリック)薬は必ずしも信用できない」とタイトルにありますが、医者も必ずしも信用できない、、、と私は思っています。なかなか難しい、永遠の課題ですよね。

ちなみに、私が今、毎日服用してるのは「バイアスピリン」「アムロジピン」。どちらも後発薬です。もちろん、薬についての知識なんかありませんから自分で選ぶ事はありません。医者に処方されたままを服用しています。(^ ^)

マラどーなさん

こんばんは。
コメントありがとうございました。
さて、どのようにお返事したらよいか、迷ってしまいました。
記事をお読みになったのだけどわかりにくかったということでしょうか?
それとも、なんとなく難しそうなのでお読みにならなかったのでしょうか?
いずれにしても、わかりやすそうな印象ではなかかったのでしょうね。
そうだとしたら、申し訳ありませんでした。
ちょっと専門的な言葉を使ってしまったのがいけなかったのかもしれません。
言いたかったことは、後発のB社が先発のA社と同じ薬を作ったとしても、主成分以外が違う可能性があるので、同じように効くかどうかわからないということだけです。
ですので、同じように効く場合もあるし、効かない場合もあると思います。
世の中にもし「同じものだから同じように効くはずだ」という常識があるとしたら、それに挑戦してみただけです。
僕も薬の作用については全く知りません。だから、どれがいいと選ぶことはできません。
ただ、同じものだから同じはずであるとは思わないことにしているだけです。
そしておっしゃるように、製薬会社の戦略や医者の思惑や費用も大きなファクターですね。
人間である以上、そうしたことに影響されるのも事実ですね。
以上ですが、申し上げたかったことが伝わったなら幸いです。
また、もし今回の記事でご不快なことがあったなら、お詫びいたします。

No title

いえいえ、私の書き方が悪かったようで、かえって余計な気遣いをしていただいたようで、逆に申し訳ありません。

「後発(ジェネリック)薬は必ずしも信用できない」という意見には、全く同感です。

先発薬と後発薬の成分をネットとかで比較してみると、主成分以外はかなり違っているケースがあります。どちらが良いか悪いか、どちらが正しいかなんて、私にわかるはずもないです。薬の効き方に違いがでても当然だと思います。逆に違いは出ないかもしれません。その人の体質による事も大きいでしょうし、、、。

通院してて、1時間2時間待ってやっと問診を受けられると思ったら1〜2分の事務的な問診後、「はい、いつものように90日分の薬を出しておきましょう」が毎回のパターン。なので「医者も必ずしも信用できない」と思ってしまいます。それだったら問診はいらないから薬だけ出してくれ!と言いたくなります。
難しいですよね。人間って勝手ですよね。

ST Rockerさんの「化学の専門家としての見解」は、充分に理解出来ますし正しい意見だと思います。
ただ、薬の知識がないだけに「この薬を飲め」と医者にいわれたら、従うしかないなと思っています。それだけです。

余談ですが、後発薬の利点は一般的には「価格が安い」事になると思いますが、私は「後発薬のほうが結果的に価格が高くなった」経験もあります。その病院内の薬局部で扱ってない後発薬だったせいで、院外で求める場合「処方箋」を発行してもらわないといけない、、、などの制度上の関係で費用が余計にかかったからです。
この時は先発薬に戻してもらいました(^ ^)

マラどーなさん(再び)

こんばんは。
再度、とてもご丁寧なコメントをありがとうございました。
ことらこそお手間をかけ、失礼しました。
記事にご賛同ありがとうございます。
そして、確かにおっしゃるように、医者のほうも、後発薬の意義を全く考えずに、そしていろんな面でマンネリ的にやるだけという場合も多いですね。
後発薬のよしあしを選べるかどうかは別として、選ぶ手前の段階で患者に選んでもらうような体制になっているともいえるでしょう。
そして思ったのですが、以前の記事で書きましたように、こんな時こそ薬剤師に相談するのがいいのではないでしょうか。(書かれているような院外処方の問題は別として)
例えば、後発薬は好まないとかの患者の希望を聞き、患者の要望になるべく応えるのは薬剤師のような気がします。

No title

こんにちは!

今年になって母の幻聴が始まりました。

丁度その頃、偶然見たTVで、「ジェネリックは先発薬と全く同じ成分ではない」ことを知り、ビックリするとともに、幻聴の原因はジェネリックではないだろうかと思いました。

その後、母が服用していた薬を止め、ただのビタミン剤を睡眠薬だと言って渡してますが幻聴は治まりません。

結果、ジェネリックが原因ではなかったんですが睡眠薬を止めることが出来て結果オーライでした。

とにかく、薬自体の副作用のほうが怖いです。
日本は外国に比べ、認可基準が甘いと聞いたことがあります。
(欧米では発売禁止のモノが日本では堂々と売られていると)

何はともあれ、薬を常用しない健康な体を維持することが1番ですね!



りりたさん

こんばんは。
コメントありがとうございます!
しかしながら、僕にぶつけたいお気持ちは何なのかがよくわかりませんでした。
ジェネリックのこと? 薬自体が難しいこと? それとも日本の認可のこと?
お母様への医療の状態に疑問があったのでしょうか? それとも?
いずれにしましても、お母様が少しでもよい状態になられますよう、祈っております。
プロフィール

ST Rocker

Author:ST Rocker
ビートルズ解析ブログへようこそ!
つくば-千葉-さいたま の三角形を行き来していますす。
モットー:理系なのに熱く音楽、政治・経済を語る。
酒と冒険と音楽をこの上なく愛し波乱万丈の人生を送るB型です。
コメントは本筋に沿ったものをお願いします。

最新記事
最新コメント
カテゴリ
FC2カウンター
Number of visitors
リンク
RSSリンクの表示
検索フォーム
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

月別アーカイブ
最新トラックバック
QRコード
QRコード