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震災に際して(その3)

こんばんは。

私のこのブログでのモットーは、論証、確率、定量的手法、という科学的な基本のアプローチを音楽にも応用しようというものです。
このアプローチは全ての事柄に有効であると思います。

今、福島原発が山場を迎えており、核燃料の暴走を抑え、本来の機能を取り戻すために決死の作業をされている方に頭が下がります。
また、放射線の飛散に関し国民の不安があります。
このような危機の状況においても、科学的な基本アプローチは大事です。
例えば、放射線の広がりについても、理科系出身者の責務は、科学的基本アプローチに則り理解し、不安の大きい方や誤解をされている方に対し、理解を助けることにあると思います。

ここ数日テレビで、いろんな地点の放射線観測値が出ています。
「**マイクロシーベルト」という表記になっていますが、これは厳密には誤りであり、正しくは単位時間当たりの放射線量である「**マイクロシーベルト/h」(hは1時間)で表します。
雨量で考えると理解しやすいです。
ある地点でのある瞬間の雨量観測値は、単位時間あたりの雨量で表されます。つまり雨あしの強さです。
これに対し「総雨量」は、ある嵐によりもたらされた雨の総量などのように、全部でどれだけの雨が降ったかの値です。

放射線の観測もこれに然りであり、瞬間的なシーベルト値よりも、何ヶ月あるいは1年間に降り注いだ放射線の総計が健康被害への尺度になります。丁度総雨量が災害の尺度であるように。
従って、瞬間的な測定値が1マイクロシーベルト/hでもそれがごく短期間であれば全然問題ないですが、1年も持続すれば健康被害の可能性があります。
ちなみに、原発の問題がない場合の自然界の放射線量は通常0.0xマイクロシーベルト/hです。

放射線は空中の微粒子に乗って風で移動します。
よくテレビの解説者が「距離の2乗に反比例して濃度が薄くなる」と言っていますが、それは無風の場合の自然拡散に限られます。
通常は風が吹いているので、放射線の微粒子の流れは風に沿って帯状に伸びていきます。
風速1m/s程度の弱い風では、1時間に3.6km進みます。
帯が進んだ先で風向きが変れば、向きを変えたり、拡散したりします。
また、最終的には上空に広がり、偏西風で東の方へ運ばれます。

例えば東北や関東で北東の風が持続的に吹き続ければ、比較的高濃度の放射線が関東各地で観測されるでしょう。
そしてそれがしばらく続けば、健康的に無視できない積算値になるでしょうし、風向きが変ればその程度は減るでしょう。
(考えたくないですが)万一危機的な爆発が起きた場合でも、風による運ばれ方は同じようであり、同じ風向きが続く場合は風下の地域は危ないですし、それ以外の場所はより安全ですし、風向きが変る場合は変らないよりは特定地域での放射線の積算値はベターな方向になります。

私は原子力や気象の専門家ではありませんので、微粒子の風による運ばれ方の詳しい知見は持っていません。あくまで理科系的な常識の範囲での捉え方です。
しかし、上述しました基本的考え方は合っていると思います。
要するに、危機的爆発が起っても起らなくても、各地の観測地点での放射線のデータと風向きのデータの時間的変遷によって、ある地点でどの程度の放射線の総量が浴びせられるかの見積が大事だということです。
未来的な風の予測もある程度できますので、危機的な放射線の総量がいつ頃起りそうかも前もってわかるかもしれません。単純に**km以内は避難せよ、ということではないと思います。

幸いなことは、同じ風向きがしばらく続くのは冬型の気圧配置による北西風ですし、上空は常に偏西風が吹いているので、概ね放射線は東に飛ばされるわけです。
冬以外の季節で気圧配置が変る場合に陸地に放射線が運ばれます。そして、それは放射線量、風向き、風の強さ、持続時間の総合的ファクターにより、ある地点の放射線積算値(=浴びる総量)を「定量的」に見積る必要がある、ということです。

個人的にある程度シミュレートする方法論を見出しました。東電の大元のデータと観測地のデータと風の情報により解析するものです。
より具体的な知見が得られれば紹介したいと思います。
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テーマ : 地震・災害対策
ジャンル : ライフ

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酒と冒険と音楽をこの上なく愛し波乱万丈の人生を送るB型です。
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