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ビートルズ解析例 その15 「本格解析いよいよ開始(音の分布 Part 1)」

こんばんは。

3月3日に書きました「これからの解析方針」に則って、いよいよ本格解析を始めました。
ビートルズの曲は周波数に対してどのような音の分布を示しているのか。
そこで何かが名曲のヒントが得られないか。さらには、ビートルズの曲を超えることはできないのか。

既存のフルスコアバンドから音を拾い、周波数と出現頻度(その音の音符の長さの総計)の関係をプロットすることから始めます。
さてさて、まず最初に選んだのがThe Long and Winding Road。
名曲であれば何でもよかったのですが、Yesterdayは前に書いたように特殊過ぎます。
手元にあるスコアの中で比較的作業しやすそうという理由でこの曲を選びました。

ボーカル、ピアノ、ベースのパートのみ取り上げました。
ギターの音は本当は重要でしょうが、音として採譜しにくいから除外しました。ドラムの音も採っていません。

四分音符1つ分を「1」として数えました。八分音符なら0.5、二分音符なら2です。
1つの音について1曲分の総長さを四分音符の単位カウントしました。

結果を思い切って公開します。添付のファイルをご参照ください。

ビートルズ解析例 その15-1
ビートルズ解析例 その15-2

まず、主題(メインメロ)の結果をご覧ください。
意外にも音の種類はそんなに多くないことがわかりました。
キーがE♭の曲なので、E♭、B♭、G、A♭の音が多いのはうなずけます。
しかし、C(6度)、D(7度)の音が多いのが特徴であり、珍しいとも言えましょう。

ボーカルは260から620Hzの音域に広がっており、Cがピークになっています。
これはかなり珍しいと言えましょう。
Cを中心に山なりに分布していますが、その形はあまり美しくありません。
よって、この曲をアカペラで歌ってはあまり心地よくないと想像します。

ボーカルで一番低い音は262HzのCです。つまりピアノの鍵穴のある所のドです。
"I've seen the road before."の"I've"がこの音です。
普通の人なら楽に出せる領域ですが、ハイトーンのポールはかなり苦しかったことでしょう。

そこで面白いことがわかったのは、ピアノがこの領域をしっかりカバーしていることです。
しかもなるべくたくさんの音を使って音域を厚くしています。
ピアノのアルペジオもたくさん使っているのはその理由からでしょう。

ただし、ボーカルのピークのCの音はあまり使っていません。
つまり、ボーカルとピアノを込みで考え、相補っているようです。
そして両者の合計は、周波数が低くなるにつれ大きくなり、311HzのE♭で最大に達しています。
若干、ギザギザが大きいのでラフではありますが、311Hz以上の領域では曲として1/fゆらぎの状態になっているかもしれません。

次にベースについて考察します。
このブログでは低音の役割を重視していますので、ベースの解析は大事です。
結果は、図に見られますように、あまり規則正しい傾向は見られません。
もともとこの曲はベースの音の数が少なく、ハイポジションで和音を弾いたりもしていますので、ベースが曲を支配するタイプの曲ではないのかもしれません。
事実、プロットでは311HzのE♭の領域では、それより上の領域とは別の傾向を示しています。

ところで、ベースの効果については、ボーカルや他の楽器と同じ影響力で考えてはいけないのではないか、という気がしています。
ベースの音はおそらく厚く音量も多いことから、同じ出現頻度でも、他の楽器よりはその寄与率が高いのではないかと想像しjます。
今回の解析においては、その寄与率としてX1(他の楽器と同じ寄与率)、X2、X5の3通りで解析してみました。

図でもかわります通り、X2くらいの寄与率が現実的ではないかと思います。
X5では他の楽器やボーカルのプロットが低くなりすぎ、公正ではないように思われます。
しかし、この曲においてはX2でも全周波数領域で単一のきれいな傾向は得られませんでした。

イントロ、副題(サビ)、コーダ(エンディング)も全部トータルして同様の解析を行いましたが、その傾向は主題のみの結果とほぼ同じでした。

(僭越ではありますが)もし改良することがあるとすれば、150から300Hzあたりの領域でピアノをもっと厚くしたらどうかと思います。
本来この領域はポールの低音奏法で得意なところです。(Let It BeやHey Judeなどで)。
しかしThe Long and...ではピアノで右手領域のアルペジオをしっかり弾かなくてはいけなかったので、コード奏法のような左手領域をバンバン演奏しにくかったのでしょう。
アルペジオはギターに任せてピアノを低音化するか、ベースをもっと厚くすべきだと思います。

それと、ピアノもベースも311HzのE♭の頻度が高すぎます。
これをもっと低音領域で適度に散らばらせば、全体としてもっと広い音域で心地よく聴こえるようになると思います。

次はジョージの曲"While My Guitar Gently Weeps"あたりを解析してみたいです。
ジョージのメロがどんな分布をもつか興味ありますし、ベースが和音はじめかなり多彩なので、全体としてどんな分布をもつのかも楽しみです。
ただし、手元の楽譜ではベースの譜がないので耳で聴くしかありません。

では今日はここまで。
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テーマ : ビートルズ関連
ジャンル : 音楽

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No title

ST Rockerさん、こんばんわー。
この記事を拝見しましたが今までにない斬新な企画ですね~。
私もピアノを弾くので非常に興味深く読ませていただきました。
こういう分析を続けることにより、人間が気持ちいいと感じる何か秘密が解明されるかもしれませんね。
今後の記事も楽しみにしています。

No title

ひょいさん。

おいでいただき、そしてコメントどうもありがとうございました。
そのように言っていただくととてもうれしく、励みになります。
これから先も頑張ってぼちぼち進めてみたいと思います。

ひょいさんもピアノやられるとのこと。
ピアノでのお話しも期待しております。

ST Rocker
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ST Rocker

Author:ST Rocker
ビートルズ解析ブログへようこそ!
つくば-千葉-さいたま の三角形を行き来していますす。
モットー:理系なのに熱く音楽、政治・経済を語る。
酒と冒険と音楽をこの上なく愛し波乱万丈の人生を送るB型です。
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