FC2ブログ

Coffee Break Beatles No. 91 「She Loves You(三単現)」

ビートルズの初期には簡単なSVOまたはSVCの文型の曲名が結構ある。
She Loves You、And I Love Her、I Call Your Nameなどなど。
ただし後期にもI Want Youのような例外もある。後期は凝った曲が多くなったことで、原点に回帰したいジョンの意向があったのだろう。

それにしてもShe Loves You。よくよく考えれば妙なタイトルだが、むしろそこにミリオンセラーたるものがある。
Lovesの"s"は、中学の英語でさんざん習った「三単現」(すなわち三人称・単数・現在)だ。
中学の時はとにかく尻を叩かれてロボットのように三単現のルールを覚えたものだ。

時は流れ、いろんな英語の試練に耐え、ふと英語の仕組みにつき深く考えるような心境になってきた。
三単現。なんでこんなルールがあるのだろう? というのが率直な疑問である。

ネットで調べたところ、実に明解に解析された方がいらっしゃいました。下記サイトご参照ください。

http://www.geocities.jp/will_be_king7/english1.html

これまでの経緯に私見を加え、見事に推論されています。
要点のみ言いますと、英語は昔は全ての人称に特有な動詞の変化があった。フランス語のように。
時とともに次第に簡略化され、三単現以外は同じ変化(過去、現在)をするようになった。
何故三単現のみ変化が残ったかについては、筆者の方の私見では、三単現の主語の名詞には聞いただけでは単数か複数か区別がつかない場合(例えば、語尾に"s"が付く固有名詞)があるから動詞で区別するのだ、と。
この説は説得力があると思う。

では何故、三人称・単数・過去の変化は省略化されたのだろうか?
多分、過去よりも現在の方が大事だから。(えらいeasyな発想!)

では次に、何故そもそも欧米人は複数と単数の区別を厳格にするのだろう? (同時に何故我々はそれに無頓着なのだろう?)
正直、単数・複数を分けなくても前後関係で類推できる場合が多い。それに、類推できなくたって大した実害もない。
ここから先は私見である。

大雑把に言えば、複数の物は一般化あるいは集合物(悪い言葉を使えば「十羽一からげ」であるのに対し、単数の物は、具体化したものあるいは概念を表した物といえよう。
極端な言い方をすれば、複数は「連中はこんなもんさ」だけど、単数は「あいつはこんなことしおるで」、「この水ちゅうもんは低きにながれるんやで」(なぜか関西弁)のようなノリではないだろうか。
つまり、言いたいことは、話し手・聞き手にとって三人称単数は三人称複数よりも重要な情報である、と。
だから英語の文化なんだな、きっと。

She Loves Youの場合は、特定の「あの娘(こ)」は君のことが好きだぞ、という踏み込んだ文章だと思う。
これがもし"They Love You"だったら、あのグループの娘たちは皆、君に気があるよ、程度だろう。そもそもThey Love Youなどという文はありえないだろう。
They Like YouとかThey Need Youとかであろう。
Theyには女も男も区別がないのだから、所詮「連中」程度のものであろう。
(見下すという意味ではなく、一人ひとりを意識しないで全体で理解すると言う意味。)

他の例で言えば、Apple sells i-Pad.のように、会社が一個人のように捉えられることもあれば、
アップル社員を一般化した意味で、They love their company.などのように使う場合もある。
私の推論が伝わったなら幸いである。

別のあるネットの記事によれば、アメリカ教育省は2020年をメドに三単現の"s"を廃止する、とのこと。さらに、その後不規則動詞も標準変化に変更することも検討中とのこと。
ただしこの記事の真偽を私は知らない。

もし、廃止されるとしたら、確かに楽だし、とりたて不都合も起きない気がする。
ただ、私が考えた文化は廃れてしまうようで、寂しい気もする。

もう一つ私の推論では、三単現の"S"とか冠詞(the, a)などという英語のルールは、日本語にない論理的なものであるので、話す時に自動的に論理的になるのだと思う。
もしこのルールがなくなると、英語が感覚の言語になり、欧米特有のディベート的な文化も減り、国力も下がってくるのではないだろうか?

似た意味で、日本語の「ら抜き言葉」がある。
「ら」は本来、尊敬、可能、受身などの区別を行う文字であった。
これがなくなることで不都合は起きないのか?

さらに余談だが、最近の日本語に気になるところがある。テレビのキャスター等も随分使うようになってきたから気がかりだ。例を挙げる。
1.二重敬語。「亡くなられる」、「おっしゃられる」等。「亡くなる」、「おっしゃる」でいいはずだ。
2.謙遜語としての「お」を付ける。「お電話をしました」、「ご挨拶をします」、「ご回答です」。自分のことに「お、ご」は要らないはずだ。
3.やたらに「させていただく」を付ける。丁寧に話したいのはわかるが、当たり前のことまで「**させていただく」と使ってしまったら、本来の意味で使う時に薄れてしまう。
4.若い人は他人に父、母のことを「おとうさん、おかあさん」と言う。最初は冗談かと思っていたが、今や20代以下の人で父、母と使う人がほとんどいなくなった。同様に、自分の妻のことを口語で「妻」という(40代以下の男性はほとんど使う)のはおかしいと思う。妻は文語であり、法律語だ。たしかに他にうまい言葉がないので「妻」と言いたくなるのはわかる。昔は、「女房」、「家内」、「カミさん」などと言った。どれも味のある言葉だが、古臭い。しかも「家内」は今や差別語だし、「カミさん」も逆の意味で差別後だ。「女房」の本来の意味するところを知らないけど、まあまあいい言葉ではないだろうか。夫のことを「旦那」という女性(若い人も含め)が多い。これはまあまあかもしれない。いずれにせよ、妻、夫の口語での他人に向けての言い方は今後要ディスカッションだろう。
5.「が」の本来的(=逆説)でない使い方。ニュースのアナウンサーに多い。例えば、「本日、福島原発に特殊装甲車が8時間にわたり放水しましたが」というアナウンサーの言葉を聞いた瞬間、「ああ、うまく行かなかったのか..」と悲劇的な想像をしたら、次の言葉で「*号機水温が下がりました。」と。なんだ、びっくりさせるなよ、と言いたくなる。「が」を順接の意味で使うケースが最近多い。
6.最近少なくなったが、語尾上げや「*の方(ほう)」。方(ほう)というのは昔は、そう小出しにせず、ここぞという時に使ったものだ。例えば、息子が帰省して、親父と一杯指しつ指されつ。ひとしきり飲んだところで、親父がおもむろに一言。「ところでお前、あっちの方(ほう)はどうだ...?」。
スポンサーサイト



テーマ : ビートルズ関連
ジャンル : 音楽

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

ST Rocker

Author:ST Rocker
ビートルズ解析ブログへようこそ!
つくば-千葉-さいたま の三角形を行き来していますす。
モットー:理系なのに熱く音楽、政治・経済を語る。
酒と冒険と音楽をこの上なく愛し波乱万丈の人生を送るB型です。
コメントは本筋に沿ったものをお願いします。

最新記事
最新コメント
カテゴリ
FC2カウンター
Number of visitors
リンク
RSSリンクの表示
検索フォーム
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

月別アーカイブ
最新トラックバック
QRコード
QRコード