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Coffee Break Beatles No.117 「ルーフトップでのベースの音選び」

こんばんは。
通称ルーフトップ(1969年1月30日のアップルビル屋上でのライブ)はビートルズの数あるシーンの中でも象徴的であり、内容も伴っているのである。
とりわけ私が関心をもつのがポール・マッカートニーのベースプレイだ。
彼は、いかに装飾音を入れるベースが心地よく聴こえるのか、壮大な実験をしたと見ている。

なにしろ同じ曲を3回ずつも演奏したのだから。
ポールはベースもボーカルも3回3様で試している。
アルバム"Let It Be Naked"では、I've Got a FeelingとDon't Let Me Downは、3回のテイクからいいとこをつなぎ合わせて作ったという。
まるで1曲を演奏しているように聴こえるのだから恐れ入る。
毎回ピッチが同じだったことの証明でもあり、バンドとしての実力も高いことになる。

私は20代の時、バンドでベースを弾きながらGet Backを歌った。
でも、ルーフトップのあのGet Backとはほど遠かった。
もちろんバンドとしての実力が月とスッポンだが、それにしても何かが違う。
ベースの「厚さ」が違うことがわかった。

Get Backは基本的にAとDのコードの繰り返しの曲である。
でもベースを単純に3弦の7フレットと2弦の5フレットを8ビートで刻むだけでは、ポールのベースにはならない。

ルーフトップの3回目のGet Backを聴かれたし。
そう、いよいよ警官が屋上までやってきて演奏がもうこれ以上無理という状態になった。
ジョンとジョージは一旦演奏をやめてしまう。
でもリンゴのドラムとポールのベースは演奏が続いた。
この瞬間、ベースの音が克明に聴こえる。
なかなかないチャンスだ。
日食の時にコロナを観測するみたいに。(でも決してジョンやジョージの演奏が雑音だと言っているのではないですよ。)

ポールのベースは厚かった。
基本はもちろんAの8ビートだけど、音に幅がある。
少なくとも、オクターブ、ハンマリングオン、プリングオフは使っている。
そしてもしかしたら、ベースでチョーキングをやっているかもしれない。
セミアコだから音が厚いということもあろう。

そして、コードの変わり目に小気味よい装飾音が入っている。
どうやら、G(ナチュラル)とC(ナチュラル)だ。
結局、ブルーノートだった。
2弦3フレット、3弦5フレット、4弦5フレットをよく弾いているようだ。

この曲、ボーカルもブルノートを使うが、うまい具合にブルノートが解除され、また戻ったりしている。
ベースのブルーノートも隠し味的に使うということだろう。

初期の曲Can't Buy Me Loveではブルーノートを使い過ぎて少ししつこい印象も受けるが、Get Backではほどよく取り入れられているということか。

では。
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テーマ : ビートルズ関連
ジャンル : 音楽

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No title

ゲット・バックは楽譜で見る限り
単純なベースなのに
なにかが違うとずっと思っていました。

ベーシストとしてのセンスというかノリは
こういうラインで差が出てくるんですね。

ついでに
イッツ・オール・トゥ・マッチも
同じように
楽譜であらわされないいいうねりをもつベースになってた気がします。

No title

面白半分さん

いつもコメントありがとうございます。

イッツ・オール・トゥー・マッチは今までそういう聴き方をしていませんでした。
で、早速聴いてみました
なるほど、なるほどこれはすごいですね。
ベースが、基音からプラスマイナス少しずつうごめいています。
そして時々装飾音ですね。

新しい発見でした。
ありがとうございました。

Get back

Dが聞こえないですよね。

じろうさん

コメントありがとうございます。
かなり前の記事ですので、自分自身も記事の内容を忘れてしまいました。
もう一度よく聴いてみます。
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ST Rocker

Author:ST Rocker
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つくば-千葉-さいたま の三角形を行き来していますす。
モットー:理系なのに熱く音楽、政治・経済を語る。
酒と冒険と音楽をこの上なく愛し波乱万丈の人生を送るB型です。
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