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桁で考えよう(その2)

みなさまこんばんは。
昨日の記事で陽陽陽さんからコメントをいただきました。
大事なことですので、今日は「その2」として桁で考えることの続編を書きます。

昨日書き方が不足していた点を次のように補填させていただきます。
1)昨日の記事で言う確率とは、「80%と30%の違い」ではありません。「1%なのか0.1%なのか0.01%なのか0.001%なのか0.0001%の違い」を言っています。
2)昨日の記事では原発そのものを止めるか続けるかを結論付けるためのものではありません。考える上での基本的なことの一つを提案しました。すなわち、確率というリスクの定量化を行い、それをベースに政府対国民の合意のプロセスを経るべきだ、ということを提案いたしました。

もし福島並みの事故が向こう10年以内に起きる確率が、仮に福島で10%、大飯で5%のような計算結果だったとしたら、陽陽陽さんのおっしゃるように「確率ではなく『起きたら誰も止められないことはやらない』とすべきである」が正しい見解でしょう。
さらに、それが仮に0.01%(1万分の1)まで下がったとしても「やらないべきだ」という結論に(結果として)なるかもしれません。

しかしそれが、0.0001%(百万分の1)、あるいは0.000000001%(1兆分の1)まで下がったらどうでしょうか?
リスクは引き続きゼロではないが、限りなくゼロに近くなります。
リスク対効果のディスカッションになってくると思います。

やや極端ですが、別の2例を挙げます。
一つは交通事故です。
車とは、毎年全人口の0.01%近くが死亡する大変リスキーな乗り物です。
死亡率からすると世の中の諸事の中でもかなりなリスキーなことです。

もう一つの例は、小惑星が向こう100年以内に地球に衝突する確率です。
約6,500万年前に恐竜など多くの生き物を絶滅させたのは小惑星の地球への衝突でした。
これ並みの衝突が再び起きれば人類は絶滅することでしょう。

そうしたレベルの衝突が向こう100年以内に起きる確率はどれほどでしょう?
もしこれが80%なら、人類は月や火星に移住する計画を早々に検討開始しますね。
でもこれが10%なら? あるいは0.1%なら...?

原発をやめる、車社会をなくす、他の天体へ移住する。
その判断は確率だけでは導かれません。
しかし確率の情報抜きには判断できません。
まずは確率はかなり正確に見積もられていることが重要であり、その上でのリスクの程度、リスクが自己責任の範囲なのか社会全体へ波及するのか、対策が取り易いのか壊滅的なのか、というファクターが加わって判断されるべきです。
そしてそのことを全ての国民が十分納得した上で、政府と国民が合意すべきと思います。

車社会に関しては、リスクは0.01%とかなり大きいにもかかわらず存続しているのは、リスクがほぼ自己責任の範囲で収まっているだろうという判断と、利便性が上回ると判断されたためと思われます。
しかしもしリスクが1%に上がるとなると、やめる判断も出てくるかもしれません。

他の星への移住も、仮に衝突の確率が高く(例えば50%)ても、「自分の運命は自分の星で全うするのだ」という価値観がより大事となれば、移住はしないという結論になる、とか。

原発にしても、それが1兆分の1の確率だったとしても、利便性を捨てても自己責任の取れないものなどやるべきではない、という考え方が採用されることだってありうると思います。
あるいは、政府と国民がよくディスカッションして、10万分の1を割る確率ならばやりましょう、という合意ができるかもしれません。

要は、リスクテイクするかどうかの判断基準には確率の情報、しかも桁の情報は必須だと思います。
1%未満はみなゼロとしてしまったら、正しいディスカッションはできません。
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ど~も、すみません~♪

なんだか昨日書いた後に「反論みたいに取られる?」
とか思ったんですが…

全然そんなことはないのですが
私の中で「原子力で電気を作らなければいけない」ってことが
今回の事故&事故後の対応を見てたら
「まだ使いこなせる段階ではないんじゃないか?」
とか思えたりしてるんで…

他に選択肢があるならそちらでお願いしたい
(多少お金掛かっても)

って感じなんですが…

今後は「想定外」「未曾有」って言葉で片付けて欲しくないというか
片付けられないだろう…と思うのですが…

ありがとうございました

陽陽陽さん
いよいよ夏の蒸し暑い感じになってきましたが、お元気ですか?
今日もまたとてもご丁寧にコメントどうもありがとうございました。
昨日も今日も陽陽陽さんのご意見はとても大事だと思いました。
基本的には私も同感です。
あとは、それに関する人たち、携わる人たち(私も自分ではその一人だと考えています)が「桁の議論」をしないといけないと考えています。
確率そのもので判断するのではなく、確率の情報をもとに判断をする。だから確率の理解により判断は変わることがある、というのが私の意見です。
新エネルギーに関してはまた改めて機会を見つけて書きますね。
これからもよろしくお願いします。

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ST Rocker

Author:ST Rocker
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つくば-千葉-さいたま の三角形を行き来していますす。
モットー:理系なのに熱く音楽、政治・経済を語る。
酒と冒険と音楽をこの上なく愛し波乱万丈の人生を送るB型です。
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