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科学豆知識No.3 「宇宙その1(宇宙といっても分けて考えよう)」

みなさまこんばんは。
科学豆知識シリーズ、ありがたくも結構ご支持いただきましたので、気をよくして第3弾参ります。

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昨今宇宙ブームである。
日食や月食などの天体ショー。
シャトルや宇宙ステーションでの日本人飛行士の活躍。
ヒッグス粒子の発見。
などなど。

地球の大気圏を外れたところは皆宇宙と捉えるのもあながち間違いではない。
地球の重力と大気から飛び出すことを意味するからだ。
でもそれだけで十杷一からげで「宇宙」というのはあまりにもおおざっぱ過ぎる。

宇宙にも様々な分け方がある。
主なものを挙げ、その目的と興味を区別してまとめてみたい。

1.人工衛星/シャトル/宇宙ステーション

これらが飛んでいるのは確かに大気圏を離れた宇宙空間ではある。
でも、たかだか地上400km程度である。
地球の半径は約6,400kmである。
想像いただきたい。これらの物体は地球の表層近くをべったり飛んでいるのだ。

大気こそないが、事実上「地球圏」だ。
よくシャトルの飛行士が船内でプカプカ浮いているのを見て「宇宙は無重力だ」というが、それは間違いである。
シャトルや人工衛星が飛ぶあたりはまだまだ強力な地球の重力が働いている。
だからもし「そこ」にポンと置かれれば、その物はまっさかさまに地球に向け落下する。
シャトルは高速で地球を回っており遠心力が働き、それが重力と釣り合うために、見かけ上無重力になっているに過ぎない。

だからこれらの飛行物体は、宇宙空間にいることそのものにはほとんど意義がなくて、次のような目的を持っている。
シャトル・・・主に無重力を利用した各種実験。
人工衛星・・・地上の気象観測をしたり、地上に電波を送り届ける。
宇宙ステーション・・・いちいち地上からロケットを発射しないでも、そこから人工衛星を発射させたり他の天体への旅行のための基地とする。
ハッブル望遠鏡・・・大気の影響を除いた鮮明な天体の観測画像を得る。

2.他の天体への旅行

1969年に人類は初めて月に旅行した。
次のターゲットは火星である。
こうした他の天体への旅行は、地球の重力圏を脱し、長い暗黒の宇宙空間を長時間飛行するのだから、いよいよ「宇宙の旅」と言っていい。

他の天体に行くことの意味は、まずは純粋な開拓者精神。
そして、そこがどんなところなのかを解明するための科学的目的。
とりわけ昨今は火星に生命がいるかどうか、が大きな興味になっている。
その昔描かれたような火星人はもちろんいないが、かつて川が流れた跡があり、氷の存在もあり、生命の痕跡もありそうである。

少し前のブログでも書いたように、もし地球に近い未来に小惑星が衝突するような重大な事態が予想されれば、
月または火星への移住計画もまじめに検討されるかもしれない。
太陽系の他の惑星に比べれば月と火星は最も地球に近い惑星(または衛星)だからだ。
しかしだからと言って地球上に住むようなわけにはいかず、圧力や温度を調整した人工的建物と宇宙服が要る。

では、太陽系以外の恒星(太陽のように光る星)に付随する惑星への旅行は可能だろうか。
最近の天文観測の成果として太陽系外の惑星が続々と見つかっている。
地球に近い惑星も多そうである。
しかし、太陽に一番近い恒星で、光の速さで3年以上、地球型惑星がある恒星は一番近くて最低数十年はかかるであろう。
今の技術では太陽系のとなりの恒星へ行くことさえ絶望である。
それこそUFOの技術を拝借するとか、次元の裂け目からワープするようなことでもない限りだめであろう。

宇宙の大きさは135億光年などと言われる。
光で3年の隣の星にも全然行けない我々は、全宇宙のごく限られたところしか旅行できないのである。

無人の探査機はかなり昔から活躍している。
木星とか土星の近くを通り、随分いろんな写真を撮った。
パイオニア10号というそれこそ探査機のパイオニアは、人間のことを説明したプレートを載せ太陽系を脱し、果てしない航海に旅立っている。

わが国の誇る探査機はやぶさは、小惑星の一つであるイトカワに着陸し、粒子を採取し地球に帰還するという偉業を成し遂げた。

3.宇宙そのものの解明

宇宙の旅行は著しく限界があるけれど、宇宙の観測には限界がほとんどない。
望遠鏡や電波を解析する装置は日々進歩しており、山頂や宇宙空間からの観測により相当先の天体まで観測できるようになった。
詳しいことは忘れたが、ほぼ宇宙の端である130億光年先くらいの星も観測できるようになった。
つまりビッグバン直後の状態がそのまま目で見えるわけであり、全くゾクゾクする。

観測としては、普通の光を望遠鏡で見ることをはじめ、電波望遠鏡、X線望遠鏡などさまざまある。
小柴先生のように、純粋にニュートリノが通過する際のわずかな発光を観察するというやりかたもあります。

宇宙を観察する目的は、宇宙の構造や起源を知りたいという純物理学的目的が多い。
詳しい目的はいくつにも分かれている。
話せばきりがないが、一つは先日も申したように、全宇宙の96%を構成している暗黒物質、暗黒エネルギーの謎に迫ること。
あるいは、これから宇宙はどうなるか、という問題。
さらには我々人間になにか有用な情報をもたらしてくれるかという期待。

今日は、宇宙を3つの階層に分けてみた。
レベル1、2、3とでも名付けるのもいいかもしれない。
どれも大事だし興味深いが、考えるべきことは違うことは同意いただけたであろう。

英語では、広大な宇宙のことをuniverse(ユニバース)、単なる宇宙空間のことをspace(スペース)と言って区別している。
この点に関しては科学の発祥の地である欧米に一日の長がありそうだ。

では。
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テーマ : 星・宇宙
ジャンル : 学問・文化・芸術

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