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ビートルズ解析例その18 「Let It Beのボーカルはなぜ苦しい・・・音域分布の解析」

みなさまこんばんは。
今日は冷たい風が1日中吹き、寒かったですね。
早く春よ来い!

今日は当ブログの本題中の本題。音の解析のお話です。
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前回の高校生の時の写真、お恥ずかしい限りですが、楽しんでいただきうれしいです。
あの頃から既にビートルズにはかなり浸透してまして、既にいろいろやっていました。
早くもShe Loves Youのジョンのパートの耳コピなんてやってまして、ラジカセにまずジョンのパートを録音し、それを再生させながらポールのパートを歌う、なんてことやってました。

あの頃はまだポールのパートは裏声でしか出なかったのです。
それ以来40年、ポールの音域に憧れましてね。
自己流のボイストレーニングをしてきたわけです。
極限の声ってのは、喉だけではなく、食道や胃袋まで、上は頭の中まで、そして横隔膜や腹筋のどこをどう使って、という試行錯誤を延々と繰り返してきたんです。
人間てまるで楽器ですね。
先生に付けばもっと効率よく短時間で習得できたでしょうけどね。ロッカーは先生には死んでも付かないというこだわりがあるんです。

中3くらいで初めてピアノの弾き語りを覚えた曲がLet It Be。
これまでおそらく1万回くらい弾き語っているでしょう。
しかし実はこの曲、一番弾き語る時の歌が難しいのです。

えっ?って思われるでしょう。
だって、シンプルなコード進行だし、ボーカルのメロディもシンプルで覚えやすい。
聴いている人は歌いやすいと思うでしょう。

ところがなんのなんの。
もう全般に余裕なく、情けないボーカルしかできない。
やっとこさ出している感じ。

感覚を喩えれば、登坂が延々とつづくマラソンで、時々ダッシュしたり、さらに急な登坂を越えなくてはいけない感じ。
最高音はラなので、一つ一つの音は大したことないんです。
でも全般的に高音でずーーっと引っ張っている感じ。
おまけにレリビー!としゃくり上げる「ビ」の音はイの音なので口を横に引っ張るので喉が開かない状態でラを発するので、なかなかきれいな声で出ないんです。

これと対照的なのがDon't Let Me Down。
アップルビル屋上でのあの共演でも有名ですし、特にポールの火の吹くように恐ろしく高音のシの音が何ともイカす曲です。
僕は50過ぎでこの曲のシを表声で出すことに初めて成功したんです。苦節30年余でしたね。
ところが意外なのは、この曲は全般的にはあまり苦しくないのです。

なぜLet It Beはかくも苦しいのに、最高音がより高いDon't Let Me Downは楽なのか。
そこで今日の解析と相成るわけです。

音の分布図を描くことにしました。
まず、下表のように音を取ってその頻度を記入していきます。
四分音符の長さを1とします。
今日は時間があまりないので、Let It Beはメインメロだけ取りました。
Don't Let Me Downは過去に取ったデータを再利用しました。

Let+It+Be隗」譫千函繝・・繧ソ_20140310_convert_20140310205230

それをグラフ化したのが下図です。
横軸に音の周波数(Hz)を取り、縦軸が頻度です。
プロットの数が少ないので、プロットの大きさをかなり大きくしました。

Let+It+Be隗」譫舌げ繝ゥ繝廟20140310_convert_20140310205314

どうですか、はっきり分布の差が出ましたでしょ。
Don't Let Me Downでは、最高音はシ(988Hz)ですが、分布のピークはG#(A♭)(415Hz)で、分布が左寄り、すなわち低音側に寄っています。
これに対しLet It Beでは、最高音は赤ちゃんのオギャーのラ(440Hz)の1オクターブ上のラ(880Hz)ですが、分布のピークはミ(659Hz)で、分布は右寄り、すなわち高音寄りです。
Let It Beは登坂のマラソンの雰囲気が出てますでしょ?

いかがでしたか?
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テーマ : The Beatles(ビートルズ)
ジャンル : 音楽

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No title

LET IT BEって
メロディがあるようでないような気がしていましたが
この分布図で
LET IT BEの方が構成音が少ないことと音域が狭いってことがわかりました。
こういう曲こそヴォーカルの味ってものが必要になってくるのかもしれませんね


面白半分さん

こんばんは。ありがとうございます。

そうですね、確かに音の数と分布は少な目ですね。
讃美歌のような音の取り方をしていると思います。
確かに譜面通りでは訴えにくい曲のような気がします。

No title

こんばんは♪

そういえば、Let It Beは確かに高音域でずっとひっぱってる感じですね♪
言われて、なるほど~と思いました(*^_^*)
単調になりがちなメロディを歌い手の力量で
どれだけ聴かせるか、試される感じかもしれないですね。

Let It BeもDon't Let Me Downもどちらも好きです(*^_^*)

そふぃーおばさんさん

こんばんは。
いつもありがとうございます。

そうなんですよ。
特別高い音はないけれど、やや高い音でずーっと引っ張っている感じです。
オブラディ・オブラダなんかはさらにもっとこの傾向が強いと思います。
グラフ化したらそれが出るでしょうね。

おっしゃる通り、歌い手の力量が出るでしょうね。

まさに新しい解析

これぞ、科学者による新しい解析の名にふさわしい、
ビートルズの楽曲の見事な分析で、真骨頂ですね。

単に、高い音できつい、ちょっと高いけど多少は楽、
という感覚的なものを、数値化してみせる手法は、
森羅万象を、一つの公式で表現できないかという、
物理学者たちの試みに、通じるところがありますね。

ギターマジシャンさん

こんばんは。
ありがとうございます!
そこまですごくはないと思いますけど、正直うれしいです。

物理学の究極であるところの「神の数式」ですね。
本当に興味あります。
そこまで迫りたいですね。

解析~とても面白い試みだと思います

はじめてのコメントです☆
ビートルズ、、、影響受けましたね。
わたしは、ジョージ・ハリソンの後期の曲のファンではありますが、LET IT BEにも思い出はあります、、、。
高音の続く曲の歌は確かにきついです。
娘(小4)が連合音楽会のピアノ伴奏に選ばれ家で練習しているのですが、歌部分を頼まれ、いつも半ば呼吸困難に陥りながら歌っています。ボイストレーニング受ける必要性ありますね(爆。取り敢えず、今日はこの辺で、、、失礼します。

GOMA28さん


おはようございます。
Let It Beの解析記事にコメントありがとうございました。

ブログ開設から間もない頃は、ブログのメインテーマであるこのような解析の記事をよく書いていました。
しかし最近は初心を忘れて(^^;俗っぽいことばかり書いています。

GOMA28さんは娘さんとのことをいろいろやられていて素晴らしいですね。
僕も娘とのデュオの拙録音などをちらっと載せたりはしてはいますけど。

素敵な音楽会になりますよう。
プロフィール

ST Rocker

Author:ST Rocker
ビートルズ解析ブログへようこそ!
つくば-千葉-さいたま の三角形を行き来していますす。
モットー:理系なのに熱く音楽、政治・経済を語る。
酒と冒険と音楽をこの上なく愛し波乱万丈の人生を送るB型です。
コメントは本筋に沿ったものをお願いします。

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