FC2ブログ

10→80%の努力と99→99.9%の努力の違い

みなさまこんばんは。
またまた月曜がやってきましたね。
みなさまはハッピーマンデー? それともブルーマンデー?
GWももうすぐですから、ここらはちょっとだけひと踏ん張りしましょ。

今日は我ながらオリジナルな考え方だと思っている説を紹介します。
一つ一つは特に新しくはありませんが、トータルとして新しいのではないかと考えています。
---------------------------
ある物事を成し遂げるには、大きく分けて次の2つのステップがあると思います。
1つは初期から始めて大体の感触を掴む、すなわち80%くらいの達成度まで持っていくステップ。
もう1つは、99%くらいのの完成度のものを99.9%くらいの完成度まで持っていくプロセス。

その途中や、10%以下、99.9%以上の部分もありますが、概ね、上記の2つのステップが象徴的なステップだと思います。
いきなり表にてすみませんが、この2つのステップをいろんな要素から分類すると下記のようになると思います。

要素****10→80%***99→99.9%
プロセス**道筋開拓*****詰め
細かさ****ラフ******詳細
喩え****森を見る****木を見る
主義*****80点******完璧
思考****プラス開拓***間違いがない
役割*****攻撃******守備
得意*****文系******理系

まあこんなとこでしょうか。

今話題のSTAP細胞の研究を例に取り、この2つのステップの違いを考えていきましょう。

10→80%のステップは、細胞が刺激の惹起によって退行し万能細胞になるおおよその発見をしたような状況でしょう。
大方は「こんなもんだろう」と言えるような状態ですが、「完全にこうだ」とは言えない状態です。
この状態ではネイチャーに発表することはできません。

ネイチャーに発表するには 99→99.9%のステップも必要です。
すなわち、万能細胞の基本的な検証、各種臓器への分化の緻密な検証、歩留まりや条件の検証、などです。
本当に誤りがないか、しらみつぶしに見ていくステップです。

この2つのステップが必要なのは何もSTAP細胞のような大それた研究においてだけではありません。
会社のいろんな仕事や家庭のこと、あるいは政治や経済のいろんなことでも非常に多くの事例があるでしょう。

では、この2つのステップは誰がどのように使い分ければいいのでしょうか?
その前に大事なことを考えましょう。

どちらのステップの方が時間を食うのでしょうか?
実は断然99→99.9%の方です。

今年1月14日の記事「世の中で起っていることは「桁」で捉える必要がある!」で書きましたように、線形で捉えたならば99%と99.9%の差はわずかですが、世の中の現象は線形で起こるのは稀で、大抵は対数的(桁)で起こります。
よって、完成度を1桁上げるのは、並大抵のことではありません。

このことのイメージを下記の図のように描いてみました。

なお、無(=0%)から有(=10%)を生むのはこれまた大変なことです。
この場合、0%を分母に置くと無限大になってしまいますので、何らかの補正が必要です。
このあたりのことを扱うとややこしいので、今回は0→80%でなはなく10→80%としました。
STAP細胞で言えば、その発想の原点は既にできている状態です。

では次に、2つのプロセスが生む価値を考えてみます。
これは簡単ではありません。
あまり副次的な価値まで考えるとキリがないので、一次的な目に見える価値に限定します。
ものすごくおおざっぱに言えば、10→80%のステップが与える価値は世の中への新しい提言そのものです。
それに対し99→99.9%のステップの与える価値は、基本的にはその事象がどれほど完璧なものかどうかの見極めの結果のみです。
そこでこれらのイメージを下図のように描いてみました。



要するに、99→99.9%のステップは労多くして功は多くありません。
もちろん真の意味の功はあります。でも、一般にアピールする「わかりやすい功がない」という意味です。

もう一つ重要な側面は、99→99.9%の作業は歳を取ってから身に付けようと思ってもなかなかできるものではありません。
ずっと0→80%のやりかただけしてきた人が、後から99→99.9%のやり方を身に付けるのは困難です。
その逆はできます。
すなわち、若い時期に徒弟的に99→99.9%を仕込まれた人が、だんだん指導的な立場になるにつれ、0→80%の比重を増すとか。

理系の人はどうしても99→99.9%のアプローチを取りがちです。
「漏れ」をなくそうとして完璧なものを求めがちですね。
この僕もいまだに出張時にはカバンに資料をパンパンに詰めて、漏れをなくす習性がなかなか抜けません。
でも、漏れはあっても筋道をしっかり考える方の立場になってきているはずです。

指導か習う側か、ということもありますが、いろんなプロジェクトや外交などの場面において、これら2つのプロセスはうまいこと使い分けないといけないのだと思います。
スポンサーサイト



テーマ : その他
ジャンル : その他

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

No title

こんにちは。
重要なことが,簡潔な文章で学べる,じつに「お得」な記事ですね。

ところで,この記事に触れて,昔聞いた話を思い出しました。「99%→99.9%」の意味について,「それがいかに大きなことであるか」について,ある科学者(今80代の方)から聞いたのです。その「意味」は「不良品の数」ということで考えるとわかりやすいと。「99%」とは,10000個中9900は基準を満たした製品で,100個は不良品という状態。それが「99.9%」だと不良品は10000個中10個になる。不良品は10分の1に減るのです。これは大きなことなんだ,とその科学者は仰っていました。

記事の感想・コメントというより,自分の思い出したことのメモのようになってしまって,恐縮です。

でもとにかく,この記事にあるようなことを,私たちはもっと知らないといけないのだと思います。

そういちさん

こんばんは。
いつもどうもありがとうございます。
今回もまた大変ご丁寧なコメントをありがとうございました。光栄です。

99%と99.9%の差は不良品の差、というのは大変よくわかります。
例えば、半導体の歩留まりは7ナインとか8ナインとか言うように、一桁上げるだけでものすごい努力ですよね。

今回の記事は、自分を含めての理系人間への自戒の意味も含めて書きました。

しかし一般的には99と99.9の関係の方がなじみは薄いかもしれませんね。

No title

子供達の勉強を見る時にも参考になるなぁと思って、
読ませていただきました。
主人は理系、私は文系。
物事の突き詰め方が違うとは思っていましたが、
腑に落ちることも多くて、とても面白かったです^^

ゆきんこさん

こんばんは。
ようこそいらっしゃいました。
そして、そのようにおっしゃっていただきとてもうれしいです。
僕も理系人生でしたので、なかなか理系の癖が抜けません。
これからは適材適所でいろんなパターンを使い分けていきたいです。
これからもよろしくお願いします。
プロフィール

ST Rocker

Author:ST Rocker
ビートルズ解析ブログへようこそ!
つくば-千葉-さいたま の三角形を行き来していますす。
モットー:理系なのに熱く音楽、政治・経済を語る。
酒と冒険と音楽をこの上なく愛し波乱万丈の人生を送るB型です。
コメントは本筋に沿ったものをお願いします。

最新記事
最新コメント
カテゴリ
FC2カウンター
Number of visitors
リンク
RSSリンクの表示
検索フォーム
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

月別アーカイブ
最新トラックバック
QRコード
QRコード