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Coffee Break Beatles No.65 「The Long And Winding Roadの難しいリズム」

ビートルズの素晴らしさは実に多角的であるが、演奏的に難しいところはそれほど多くない。
挙げるとすれば、ポールの高いキー、コーラス、正確なペース・リズムといったところだろう。
あまりないが、たまに「これは難解」というのもある。

一つ挙げると、The Long And Winding Roadの出だしですぐ始まる「ジャ、ジャーン、ジャ、ジャーン」という4拍のリズムだ。
冒頭で"The long and winding road”と歌った直後に現われる「あれ」である。
映画Let It BeとNakedに収められているオリジナルのバンド演奏では、全部の楽器が一斉に同じリズムで「ジャ、ジャーン、ジャ、ジャーン」と鳴り、有名なフィル・スペクターによるアレンジではオケの楽器がたくさんこのリズムで鳴る。前半の見せ場である。

この部分、最初聴いた時は訳がわからなかった。複雑なリズムだし、メトロノームのようなカウントが全然なく、全楽器が一斉にこのリズムで鳴るので、一体どんな符割で鳴っているのか、見当もつかなかった。そして、"that leads"の"lead"のところから新しい小節が始まるのかと思いきや、半拍ほど遅れてE♭の3小節目が始まる。「どういうこっちゃ?」
最初は、わざと変則的に遅らせているのかと思った。

高校生の頃は、この難解なリズムが訳もわからず、何となく似せて弾き語っていただけだった。
しかし大学に入った頃、このリズムにメスを入れようと思って、自分がメトロノームになったつもりで4拍子のペースを打ってみたところ、確かにビートルズたちのE♭の第1拍目は3小節目の頭と一致していることがわかった。
当時はそこまでわかるのに精一杯だったので、しばらくはその状態でペンディングとなり、大分年月が経過した。

そして、2004年にNakedが発売されたのを機にこの問題をもう一度徹底的に考えてみた。

話を最初の4小節("The long and winding road that leads to your door"まで)に限る。
まず、ボーカルの特徴は、最初の"road"、"leads"、2番目の"road"が、直前の小節から半拍先んじて入り(いわゆる「前入り」)、次の小節の頭にタイでつながっている。
ボーカル前入りの中で「ジャ、ジャーン、ジャ、ジャーン」も少し変則な入りなので、余計に難しくなっているのだ。
最初の「ジャ」は、最初の"road"と歌った後の1拍後に始まるが、2小説目の頭からは半拍遅れて始まる。
だから、感覚的には安定した始まり(ボーカルの1拍後なので)なのだが、絶対位置としては変な場所を歌い奏でているわけである。
「ジャ、ジャーン、ジャ、ジャーン」の4つの音の拍の長さは、それぞれ「半、1、半、1&半」となる。
2004年はここまで解明できた。

そして今日。いろいろ苦闘した挙句、「なんだ簡単なことじゃないか」と溜飲が下がった。
ボーカルの前入りはあまり深く考えないで、まずはピアノなりギターで4拍子の単純な伴奏で歌ってみた。
最初は違和感があったが、"that"の部分が2小節目の3拍目と重なっているので、かなりシンプルな曲になる。
そしてわかったのは、「ジャ、ジャーン、ジャ、ジャーン」の最初の「ジャ」は1拍目から半拍遅れただけ、そして最後の「ジャーン」は4拍目を半拍早く入っただけなのである。
要するに、「ジャ、ジャーン、ジャ、ジャーン」は2小節目の4拍子の4拍のリズムとほとんど変らないわけで、ほんの少し符点をつけただけなのである。
そう考えると、ものすごく単純なリズムとして捉えられる。各プレイヤーも容易に頭に入るから、コンマスなども必要ない。

というわけで、長年引っかかっていたものが今日やっと完全に解けた。
しかし全ての楽器が一斉に鳴るなんて、考えたなあ。
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テーマ : ビートルズ関連
ジャンル : 音楽

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