君子の交わりは淡きこと水の如し

みなさまこんばんは。
1年のうちでも最もさわやかな気候が続いております。
このよい気候の中、明日ポール・マッカートニーの公演に行けることは幸せであります。
残念ながら21日の武道館は行けません。(66年のビートルズとしての武道館公演のエッセイは2009年11月の記事をご覧ください。)
明日の鑑賞結果は、昨年11月同様、渾身のレポートを書きますね。ご期待ください。

今日は人のコミュニケーション上、大事なお話をさせていただきます。
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今週は人のコミュニケーションの基本的なことについて書かせていただきました。
「微分型・積分型のコミュニケーション」そして「ファジーに話そう」という2つのことを示させていただきました。
多くのご関心をいただき感謝しています。
そして自らに対してもこの2つのことについてしっかり自問自答しました。
まだまだ至らぬ自分をいくつも発見し、よりよい自己実現に向け努力していきたいとつくづく思った次第です。

私事ですが、少し前のことをお話しします。
それまで科学や政治の論評とかの話題で親しくさせていただいたある方がある時、「君子の交わりは淡きこと水の如し」という言葉を残し突然私の許から去ってしまったのです。(要は私の人へとの交わりはそのようではない、といういことを暗示して。)
私はとてもショックであり、そして何がいけなかったのかを自問自答する日々が続きました。
そしてようやくその意味をわかりかけてきたのです。

以下、私事の話になってしまいますが、「ファジーに話そう」へつながる自分にとって大事な「考えの道筋」を紹介させていただきます。

我々理系の人間、あるいは研究者や技術者の人間は科学技術的な理論をベースに、目的に応じて仮説を立て、それを実験的に実証し、そして必要に応じ修正して行き、ある「体系」を作ることが仕事です。
実験をやるかどうかは分野により異なります。実験をやらないにしても、何らかの帰納法的手段で検証していく場合が多いでしょう。

昨今のニュースにより「研究とは何か」について一般家庭からも関心が寄せられるようになりました。
我々研究者は目の前に起きたいかなる現象も恣意的に捉えてはいけないのです。
起きている現象は必ず何かの原因と機構によりもたらされた「結果」なのです。

その結果は研究者の意図のもとにもたらされた場合もあれば、予想と反対の結果の場合もあれば、時には実験ミスによりもたらされた場合もあります。
そうしたことをしっかり検証し、自分の立ててきた仮説を軌道修正していきます。
ノーベル賞を受賞した島津製作所の田中耕一さんは、実験ミスにより起きた特異な現象を「もったいない」と考え、すぐには捨てずにデータ検証してみたら、驚くべき新発見につながったのです。

このように、検証するための物の見方というのは様々ではありますが、いずれにしても研究者は自分の考えていることと、目の前に起きていることを鋭い視線で捉え、懸命に解析します(するはずです)。

以上のように、研究者、あるいは理系全般に、基本的には物事の考え方には「ファジー」という要素は入ってきません。
(ファジーという現象を研究対象として捉える場合は別です。)

そんな理系的発想のまま人間関係を展開したらどうなるでしょうか?

もし人間関係が比較的単純なメカニズムから起きるのであれば、それもよいでしょうね。
通常、何かの研究テーマにおいて検証すべきメカニズムやファクターの数は片手で数えられるくらいが多いです。
これに対し気象はすごく複雑な現象と考えられており、「気象はカオスだ」などと言われます。
そして人間関係はさらにさらに複雑なメカニズムとファクターから成っているように思います。

理系的な発想を人間関係に持ち込んだ場合は、例えばこんなことが起きるでしょう。
・自分と相手との関係はこういうものだ、という単純化をし過ぎる。(何かのくっきりとしたメカニズムを据えがち)
・自分の考えている尺度で相手のことを捉えがち
・相手が何を言わんとすることの広がりを捉えられない
・プラス、マイナスの評価をしがち
・物事の両面性を見られない
etc.

だからファジーが必要なんだと思うのです。
親が子を育てる時、先生が生徒を指導する時、上司が部下を指導する時、
がちがちの理屈の展開ではいけないと思うのです。

期待通りのリアクションがなかったり、思いもよらない状況になった時、あるいは様子がおかしい時・・・そんな時に相手を幅をもって(=ファジー)受け入れる、そして相手にもファジーに物事を言う、考える。これが人間関係の要諦ではないでしょうか。
恋人同士ではなおさらのことだと思います。

相手に対しファジーに接し、相手のこともファジーに受け取る。
まさに「君子の交わりは淡きこと水の如し」ですね。
お互いに少しだけ快く受け取ったものは素直に喜び、それを前向きに発展させる。決して気張らずに。
ゆるやかに、ゆるやかに。
あっさりと、あっさりと。

ただし、コンサルティングやカウンセリング、あるいは特定のスキルのコーチのような場合は必ずしもファジーにならなくてもいいと思います。
逆に、純粋な研究の世界でもファジーになるべき場面があるはずだと思います。

そして、我々理系の人間にとっては人間関係はどう考えるべきでしょうか?
理系的発想は人間関係の弊害だ、という風には思いたくありません。
要は使い分けでしょうね。
きっと相乗効果がある場合があるでしょう。

なお、言うまでもないですが、ファジー=文系的考え方、と言っているわけではありません。
理系でも文系でもノンファジーに捉えるべき場面もあり、ファジーで捉えるべき場面もある、ということでしょう。

元医者である渡辺淳一さんが素晴らしい「恋」のお話を書けたのもそういう相乗効果ではないでしょうか。

このところ、コミュニケーションでの微積分の型、ファジーに話すことの必要性を書いてきて、
自分自身への大きな問いかけの機会にもなったのです。
そして、今まで結構こうしたことは大分培ってきたと思っていたものの、ここへ来て随分未熟な自分を発見し、「ああまだ人生の勉強はこれからだな」と思った次第です。
そして至らぬおかげで迷惑をかけてしまった大事な人たちに恩返しをしたいのです。

「君子の交わりは淡きこと水の如し」の言葉を残してくださった方、
私はできればお礼が言いたいです。
もし足跡をつけずに見に来てくださっているなら、私の真心を受け取ってください。

さあポール明日です。
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No title

こんばんは♪

今回の記事、ファジーに読んだ方がいいんでしょうね(*^_^*)
人間誰しも自分の尺度で相手のことを9982測りがちです。
そして相手に対して期待しすぎると、リアクションにがっかりしたり、
相手の言動に一喜一憂することになるんでしょうね(^_^;)

人間関係って、仰るとおりファジーに接し、ファジーに受け取った
方がお互い傷つけあうこともなく、長続きさせるコツかもしれないですね。
ただ、相手が夫婦であったり、友人や同僚だったら「君子の交わりは淡きこと水の如し」でいいかもしれませんが、関係が親子や恋人同士の場合は、これだとちょっと寂しいかも・・・と思ってしまう私です(^_^;)
う~ん、難しいなぁ!!人間関係って。
今夜も眠れぬ夜になっちゃたりして(笑)

鍵コメさん

やはり鍵コメさんもそのようにお感じなのですね。
ということはファジーにもご賛同いただけますか?

あらら、寝られなくなったら大変ですから、あまり考え過ぎないでくださいね。

はい、ありがとうございます。
元気で行ってきます。

そふぃーおばさんさん

こんばんは。

この記事自体もファジーに。
なるほどですね。
そこまで考えつきませんでした。

そふぃーおばさんさんは既にファジーもノンファジーも使い分けて、素晴らしい人間関係を築いておられると思います。
僕の場合はごく最近も多いに反省しましたけど。

親子や恋人の場合はこれだとちょっと寂しいですか?
僕の場合はこれまで濃すぎたので、「水の如き」くらいの訓練がちょうどいいんですけどね(^_^.)
そふぃーおばさんさんのようにコントロールできる方は濃い部分を適度にやり取りするのはよいでしょうね。

ところで、そふぃーおばさんさん、今夜眠れなくなるとヤバいでしょうから、それこそ、ファジーに考えてくださいね(^^♪

ポール急病とか

ニュースで17日の国立競技場のライブは
延期になったということを知りました。
Rockerさん、行かれるはずだったんですよね。
せっかく楽しみにしていらしたのに、
残念です。
月曜日はお仕事がおありでしょう?
国立まで行かれるのでしょうか。
平日だと都合がつかない人もたくさんいるはず。
ポールも残念でしょうね。

vivihiro40さん

おはようございます。
返信遅れすみません。
コメントありがとうございました。

そうなんです、本当にびっくりです。
昨日、会場の近くまで行くとどうも様子がおかしく、門のところで中止を知らされました。
しばらく茫然としましたけど、その後すぐに考えを切り換えました。
昨年あんなに元気でそして素晴らしい演奏を見せてくれたのですから、体調が悪い時に快く受け入れるのがファンの務めでしょう、と。

月曜は出張があるんです。
国立まで行けないこともないんですが、無理がありますため、断念です。
仕方ありません。

でも2009年NYライブの映画を楽しみたいと思います。
hiroさん本当にありがとうございました。
よい日曜をお過ごしください。
プロフィール

ST Rocker

Author:ST Rocker
ビートルズ解析ブログへようこそ!
つくば-千葉-さいたま の三角形を行き来していますす。
モットー:理系なのに熱く音楽、政治・経済を語る。
酒と冒険と音楽をこの上なく愛し波乱万丈の人生を送るB型です。
ご気楽にコメントください。

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